【授業紹介】郷土文化論(千葉正樹先生)
2021/10/11
郷土文化論とは
この科目では「東北の歴史と文化」をテーマに、私たちの共通のふるさとである東北地方に積み重ねられた文化的伝統に深く踏み込んでいきます。アニメーション映画「おもひでぽろぽろ」の分析や宮城県南端の丸森町におけるフィールドワークなど、多角的な参加型授業となっています。受講生は毎年60名前後で、特に地域に関心のある学生と博物館学芸委員課程に所属する学生が多く集まっています。
東北地方のイメージを追って
アニメ「おもひでぽろぽろ」の分析に出発して、東北地方に対する「外からの視線」と内側の実像とのギャップを考えていきます。毎年の授業で、東北=田舎・水田という固定されたイメージは、実は近代になって政治的に作り上げられたということがだんだんとわかってきました。今ここに生きる私たちの実際に根ざした、新しい東北像を発信していく手がかりを得ることを目指しています。
フィールドワークって、何をするの?
フィールドワークは文字通り「現場に立って研究する」ことです。丸森町は歴史的に東北地方の南北の境になり続けた、興味深い土地です。伊達家の最前線として政宗の初陣の地ともなりました。その古城に登ったり、阿武隈川の水運で栄えた豪商齊理家の屋敷を訪ねたりして、東北地方の歴史のダイナミズムに迫ります。歩き回りますので足はパンパンになりますが、山の修験道のお寺で食べるお弁当のおいしさもぜひ味わっていただきたいところです。