尚絅学院大学

人文社会学類 お知らせ

【授業紹介】憲法(寒河江和樹先生)

2021/08/30

憲法とはどういう科目?

本科目は、日本国憲法の基本的人権と統治機構をめぐる具体的問題の検討を通じて、憲法の基本的な仕組みとこれに関する判例・学説の習得を目的とします。このような学習を通じて、現代社会において生ずる社会的・政治的問題を、憲法の観点から理解する素養を養成していきます。 本科目では、受講者は、市民として、政治と社会にどう関わっていけばよいかを考えていきます。

具体的に何をするのか?

小学校、中学校、高校の学習において、憲法と親しんだことのある人もいるかもしれません。しかし、憲法は奥深い学問です。そのため、本科目では、できる限りわかりやすい説明を行うため、判例をおもな学習の題材として使用し、必要な範囲で学説の到達点を解説することとします。このような授業を通じて、豊かな現実感覚と憲法問題を柔軟に考えるための素養の獲得を目指します。

暗記ではなく「なぜ」を問う

法学では、抽象的な理論や概念が登場することが珍しくありません。しかし、それらをただ暗記するだけでは、法的知識を習得することにつながらず、生産的ではありません。法学を学習する際には、「なぜ」を問うことが重要です。ある法制度はなぜこのような仕組みになっているのか。なぜ裁判所の判決はこの解釈を取ったのか。この事例ではなぜ政府の規制は許されないのか。
法学を深く理解するとは、判例や条文の裏側にある当事者の主張の意図や社会的問題を認識し、そこにある政治的対立を理解することです。法学の「なぜ」を問うことは、社会や政治の真の姿を理解する入り口となるはずです。