【授業紹介】ストーリー制作論(科目担当者;中山悟視)
2021/05/10
「ストーリー制作論」では、ストーリー(=物語)についての理論や歴史の講義を踏まえて、実際にストーリーを制作するとともに、発表・報告を行います。グループで完成させた作品は「課題作品集」として受講生に配布します。
講義内容
1. ストーリーの構造や類型などの関する講義
物語にまつわる基本的な歴史や理論について学びます
2. 物語制作演習1:個人制作物語を作る上で重要な観点を学ぶために、物語の「書き換え」を行います
3. 物語制作演習2:グループ制作5人から8人程度のグループで一つの物語を作ります
4. 課題作品報告会それぞれのグループで制作した物語作品についてプレゼンテーションします
課題作品集(表紙)
受講生の声(1)
▷この授業の全体を通して、今までストーリーを作るという経験をあまりしてこなかったので、新鮮な授業でした。また、「話を伝える」という能力は今後もどんな場面でも必要になってくるので、今回の授業でどうしたら上手く話を伝えられるかということを、実際に自分で経験しながら学ぶことができてよかったです。
▷この講義を履修した理由は元々物語を読むのが好きだったためストーリー制作論は理解できる部分が多いと考えた為である。しかし読むのと物語を一から作るのでは考え方や焦点の当て方が全く違う事が分かった。そのため理解するのが難しかったが話法や視点、語り手などを学んでいくうちに基礎を考えながら物語を作るのと何も考えずに物語を作るのでは完成度や書きやすさが大きく異なることが分かり、講義が楽しく感じるようになった。
作品1
受講生の声(2)
▷最終課題の物語作成では自分一人で考える時は自分の考えた内容を書けばよかったがチームになると色んな意見があるためその都度どのアイデアを使うかという点で話し合いになり進む速さが全く違う事を痛感した。しかしこの話し合いの中で自分では想像できなかった展開や言葉遣いなどを学ぶことが出来、完成した物語を読むと自分一人で考えるよりも遥かに良い物語になった。チームの皆のアイデアが沢山込められた物語は大学を卒業してもずっと忘れられない作品になった。物語を作るという機会は社会に出た時にはあまりないと思われるが、人に伝える時に相手の興味が沸くような話し方、文章でこの講義で学んだことを生かそうと思う。
▷授業全体を通した感想として、2回に渡る個人制作、グループ発表のための製作準備、これらを通して今まで自分でストーリーを考えることは好きだったのが、専門的な目線から物語を考える大変さや見る人に伝わるようにストーリーを考える難しさを痛感しました。
▷この「ストーリー制作論」という授業を通して、妄想が得意な私は物語を書くのなんてお手の物なんて考えていたのが、実際に物語の人称や構成を学び、パロディなどの個人制作をした上でのグループ制作を体験して、物語はやはり妄想なんかとは違くて、設定を突き詰めたり人称がぐちゃぐちゃにならないようにしたりと、ものすごく手間のかかる作業を要するなと実感したと同時に、物語はストーリー性だけが大事なのではないということを学ぶことが出来た。
作品2