【心理学専攻】大学院生が健康心理学会で発表しました
2023/12/09
心理学専攻の内田です。
12月2日、3日と横浜で開催された健康心理学会第36回大会に参加してきました。
以下、大学院生からの報告です。
それぞれ収穫があったことが伺われます。
川口茉莉さん「SNS依存と精神的健康、睡眠との関連」
私はBSMAS(海外のSNS依存尺度)を翻訳してカットオフ値を作成し、SNS依存と精神的健康の関連を調査した結果を発表した。SNS依存というテーマが若いこともあり、学生との交流が多かった。他大学で行われているSNSの研究について聞くことができて良かった。実際にSNSを多く利用している参加者もおり、リアルな声を聴くことができたことが勉強になった。本学の学生においてTikTok利用時間が長く、驚いている人が多かった。SNSの利用率に興味のある人が多かったため、より詳しく利用率と利用時間についての先行研究を探す必要性を感じた。また、考察とカットオフ値について助言を頂くこともあり、活動としてとても有意義な時間だった。特に考察の部分では、関連がある部分だけでなく関連がなかった部分の考察も求められることを知ったため、先行研究を探して考察を深めていきたい。
佐藤玲南さん「コロナ禍制限下における学校経験とセルフコンパッション」
私は『コロナ禍制限下における学校経験とセルフコンパッション』という題目で発表を行った。セルフコンパッションに着目した研究は他にもあり,発表者と意見を交わすことで,自身の研究とは別の視点からの知見が得られた。私はセルフコンパッションと学校経験との関連を調査したが,他の関連要素を研究している論文を見て,面白さを感じた。また,私のポスターを見てくださった先生の中には学校現場で働く方もあり,実際の現場での感覚を交えながら意見をくださった。全体を通して,本研究の見直すべき点や,今後の展望として得られた意見が多くあった。
刈屋快斗くん「大学生における失恋後の外傷後成長とわりきり志向の関連」
発表時には、同じ失恋を題材に研究している東京の大学院生の方との交流があり、同じ題材を基に議論を交わすことが出来た。先方からは、失恋からの立ち直りにあたって女性の方は心的外傷後成長の「新たな可能性」に正の相関が得られていたという本研究の結果に対し、新たな道筋が見つかるというのは新たな依存先を見つける、といったことも示唆されるのではないかというご指摘をいただいた。考察に対する新たな切り口が得られたのではないかと考える。