パトリック先生のアメリカ紹介(パトリック・カナウェイ)
2022/07/01
パトリック先生によるアメリカ紹介。先月は英語バージョンを紹介しました。今回は日本語バージョンを紹介します。
アメリカについて書いてください」と言われたとき、正直言って戸惑った。何を書けばいいのか。政府の仕組み、娯楽、アメリカの気候の違い、祝祭日など、さまざまなテーマがあります。最終的に私は、アメリカ文化の一面である「Rugged individualism」について書くことにしました。Merriam Webster辞書によると、「個人の自由と独立、自立、機知、個人の自己管理、企業における自由競争を強調する社会的・経済的関係における個人主義の実践または提唱」という意味だそうです。つまり、「頑丈な個人主義」とは、DIY(Do it yourself)精神のことだと言えるでしょう。
私の故郷であるニューヨーク州北部のようなアメリカの田舎では、家の中のことを自分でやる人がたくさんいます。コンクリートの駐車場を作ったり、物置を作ったり、自宅をリフォームしたりと、普通の人がやることも珍しくありません。私も子どもの頃、家族と一緒になって家を建てました。ブルドーザーで穴を掘るなど、できないこともありましたが、それ以外は自分たちでやりました。そうすることで、お金を節約し、自分たちに合った家を手に入れることができたのです。木を切って、家を建てる場所を作って地下室のブロック塀を作り、そしては家の壁のどを建てました。午後と週末に家づくりに取り組んだので、完成までに約2年かかりました。
このDIY精神は、若者が車の運転を習うときにも見られるものです。たしかに、高校ではよく運転免許の授業があります。しかし、人気が高く、すべての生徒がその授業に参加できるわけではありません。その代わり、多くの生徒が家族から運転方法を学んでいます。ニューヨークでは(各州でルールは異なりますが)まず、運転のルールや安全について簡単な筆記試験を受けます。そのテストに合格すれば、運転免許を持っている大人が一緒にいれば、普通の道路を運転できるようになります。私の場合は、父と一緒に、大きな駐車場で数週間、運転と駐車の練習をしました。試験を受けるのも一般道でした。私は一回で合格しましたが、友人の中には二回落ちた人もいました。運転方法だけでなく、車のメンテナンスについても家族から教わることが多いですね。私の友人のほとんどは、車のオイルやタイヤの交換の仕方を知っていました。中には、車のブレーキの交換方法を知っている人もいました。
私の住むアメリカでは、多くの人が自分で何かをすることを好みますが、日本の生活の中には、ニューヨーカーよりも自立していると思われる部分があります。そのひとつが、学校での生活です。日本の学校では、子どもたちが自分たちの学校を定期的に掃除しています。また、教室で給食を出すこともよくあります。これを見たニューヨークの友人や家族は、必ずと言っていいほど感心します。ニューヨークでは、掃除や調理をする職人がいて、子どもたちはそのような責任を負っていないのです。アメリカ人は個人主義を誇りにしていますが、DIY精神は日本から学べることがたくさんあるはずです。