【学芸員課程】博物館実習体験記(1)――八戸市美術館
2025/12/17
人文社会学類の学芸員課程(本学准教授・正田倫顕担当)では、3年の夏から秋にかけて学外の博物館で実習をしています。実習生一人一人が瑞々しい感受性で新しい経験を受け止め、充実した学びを通して成長しています。その体験記の一回目を佐々木里穂さんに執筆して頂きました。是非、お読み下さい。
人文社会学類 佐々木 里穂
私は2025年8月18日から22日の間、八戸市美術館にて実習をさせていただきました。学芸員の皆様から日々の業務や展示づくりに関する多くのご指導をいただき、美術館の仕事をより深く理解する貴重な機会となりました。
八戸市美術館の外観
実習では、八戸市出身作家の作品調査を行い、地域とアートの関わりについて理解を深めました。また、作品の扱い方や保存上の注意点など、実務に直結する作品取り扱いの基礎について丁寧に教えていただきました。さらに、八戸市美術館の特徴である「アートファーマー」という取り組みについても学び、地域の人々と協働しながら美術館を育てていく姿勢に大きな刺激を受けました。
グループワークの様子
グループワークでは、実際にどのように作品を展示するか、展示構成や鑑賞導線を学生同士で考え、発表まで行いました。限られたスペースの中で作品の魅力を最大限に伝える工夫をする難しさと面白さを体感することができ、展示づくりの奥深さを改めて実感しました。私のグループには八戸市出身の人がいたため、グループワークを通して、八戸市の地域性や魅力について知ることができました。
「ポケモン×工芸展」と八食寿司のサーモン
五日間の実習をともにした人たちと親しくなり、特別展「ポケモン×工芸展」を鑑賞したり、昼休みには一緒に昼食をとったりするなど、交流を深めました。実習の合間には、それぞれの大学生活や就職活動、アルバイトについて話す機会もあり、互いのことを知る良い時間になりました。また、実習終わりに八食センターで食事をしたり、早朝に種差海岸で日の出を眺めたりすることで、地域の魅力を実際に体感できました。
種差海岸の日の出
今回の実習では、学芸員の仕事をより具体的に理解できただけでなく、大学時代の思い出になる貴重な体験を積むことができました。これらを今後の学びに活かしていきたいと思います。ご指導いただいた八戸市美術館の皆様に、心より感謝申し上げます。
佐々木里穂さん