【人文社会学類】社会調査実習 山形県西置賜郡白鷹町での第2回調査報告
2024/11/25
本年度の社会調査実習の授業は、山形県西置賜郡白鷹町を対象として実施しています。9月に行った第1回調査についてはこちらの記事をご覧ください↓
人文社会学群 人文社会学類:【人文社会学類】社会調査実習~山形県白鷹町での社会調査を行いました
11月4日、第2回調査を白鷹町で行いました。これは上記した9月の調査の内容をもとに学生たちが分析作業を進めるなかで出てきた、これから報告書を書いていくにあたって調査が足らない点や、さらに掘り下げたい興味深い点についてまとめ、追加で行う調査という位置づけです。
まず訪問したのは、黒鴨集落にある寺院、蔵高院です。ここには光明海という僧侶のものとされる、江戸時代の即身仏(民衆を救うため、厳しい修行の果てに絶命し、ミイラ化した遺体)があります。9月の調査の際、町内長さんよりその話を伺い、学生たちは大変興味を持ち、調べてみたいと考えたようです。住職の三浦信高さんより、即身仏のいわれについて、黒鴨集落の歴史について、集落の現状についてなど、学生の問題関心に沿った質問にお答えいただきました。
【写真1】蔵高院でのインタビュー調査の様子
次に、やはり黒鴨集落内にあるカフェ兼ゲストハウスである「353KUROGAMO」に伺いました。ここは築100年を超えるという集落の古民家を、荒砥(白鷹町の中心地区)出身のUターン者である田勢秀康さんがリノベーションのうえ、経営しているお店です。山村集落の空き家の利活用をテーマに調査を行う学生が関心を持ち、インタビューをさせていただくことになりました。Uターンおよび古民家購入の経緯、前の持ち主との関係、集落の方々との関係、移住者の立場からみた黒鴨集落、など、学生から質問をさせていただきました。
【写真2】353KUROGAMOでのインタビューの様子
その後深山集落にある棚田の見学を行ったのち、白鷹町歴史民俗資料館「あゆみしる」の学芸員である大内紀子さんより、白鷹町、および主要な調査対象地としている黒鴨集落、深山集落の特徴ある民俗や地域の歴史について教わりました。基本的な事柄から懇切丁寧に教えていただき、学生たちの地域への知識が大きく増しました。
【写真3】「あゆみしる」学芸員大内さんへのインタビューの様子
現地での調査は今回が最後になる予定です。今後は、年明けを予定している社会調査報告書の完成に向けて、執筆作業が続きます。少しずつでも毎日地道に書き続けることが完成への近道だという発想のもと、執筆に励んでいます。教員としても、学生たちの成長にもつながる良い報告書にできるよう、最後までサポートを続けていきます。
今回もお忙しいなか、ご親切に本学実習にご協力を賜りました白鷹町の皆様に、心より御礼申し上げます。