【人文社会学類】教員コラム ある日の授業から(松田道雄先生)
2023/07/16
「今まで自分の趣味を人に伝えるという機会がなかったため、それが本当に自分の関心あることなのか自分自身疑問を抱いていた部分もあった。しかし、今回の発表を通して、自分が見せたものに相手が共感してくれたり、興味を持ってくれたことで、自分に自信を持つことができた。私はカフェ巡りの写真集を発表したが、さらにいろいろなカフェに行ってみようという気持ちになった。また、相手の趣味にも触れたことで、自分の知らない世界を知ることができ、視野を広げることができた。前々回に行った等話(とうわ)はお互いにまだぎこちなさがあったが、実際に物を見たり、触れながらだと会話が弾むことがわかった。またこのような発表会をやってみたいと思った。」「…私は自分のことを表現するのが苦手なのですが、今日の体験で自分のことを表現してみる自信や楽しさが少しついた気がしてよかったなと思いました。」
これらの感想は、2年前期「専門演習Ⅰ」松田ゼミでのある回の授業後の感想一部です。私のこの授業では、地域社会のさまざまな課題に対して取り組まれている事例も学びながら、自身の力もつけていく学習を試みています。「ここでは自分の好きなことを活かせない」「ここでは人と交流する機会がない」などの地域課題に対して全国各地で行われている、自分の関心事を通して人と関わり交流する「だがしや楽校(がっこう)」を学び、それを教室内でミニ体験した授業後の感想です。大学生にとっても、自分の関心事は卒業研究に深めることもできますし、それを見せ合うことによって、冒頭の感想にあるように、自信がついたり、視野や人間関係が広がったりします。
人々のためにそのような活動を行うことを支援する役割像として社会教育士という資格称号もできました。私はその資格課程科目の授業も担当しています。今回紹介した授業に関心持った方は、「だがしや楽校(がっこう)」「等話(とうわ)」「社会教育士」を検索してみてください。自分の関心事で他者と交流して会話力を高め、前向きな自信をつけていくことは、これからの人生を生きていこうとする若い世代の人たち(つまり皆さん)にとっても大切なことだと思いませんか!?