【人文社会学類】授業紹介 憲法(1年次後期開講科目)(寒河江和樹先生)
2023/07/14
憲法とはどういう科目?
本科目は、日本国憲法の基本的人権と統治機構をめぐる具体的問題の検討を通じて、憲法の基本的な仕組みとこれに関する判例・学説の習得を目的とします。このような学習を通じて、社会の中で生ずる社会的・政治的問題を、憲法の観点から理解する素養を養成していきます。本科目では、受講者は、一市民として、政治や社会にどう関わっていけばよいかを考えていきます。
具体的に何をするのか?
小学校、中学校又は高校の学習において、憲法と親しんだことのある人もいるかもしれません。しかし、憲法は奥深い学問です。そのため、本科目では、判例・裁判例(裁判所の判決・決定)をおもな学習の題材として使用し、実生活に根ざした感覚から憲法を学習できるよう工夫しています。このような授業を通じて、豊かな現実感覚と憲法問題を柔軟に考えるための素養の獲得を目指します。
学修のコツ
法学では、抽象的な理論や概念が登場することが珍しくありません。しかし、それらをただ暗記するだけでは、法的知識を習得することにつながらず、生産的ではありません。法学を学習する際には、「なぜ」を問うことが重要です。なぜ裁判所はこのような法解釈を取ったのか。この事例ではなぜ政府の規制は許されないのか。
法学を深く理解するとは、判例や条文の裏側にある当事者の主張の意図や社会的問題を認識し、そこにある政治的対立を理解することです。法学の「なぜ」を問うことは、社会や政治の真の姿を理解する入り口となるはずです。ぜひ一緒に憲法について学んでいきましょう。