尚絅学院大学

健康栄養学類 お知らせ

【健康栄養学類】伝えるから伝わるへ ポスター制作実践サポート

2024/07/15

本学類四年生の選択科目である挑戦プログラムと卒業研究では、尚志祭でポスター展示を行います。7月12日(金)に魅力的で理解しやすい情報発信のために、ポスター制作実践サポート講座を実施しました。

外部講師として本学が相互協力・包括連携協定を結んでいる、リコージャパン株式会社宮城支社よりご紹介いただいた、リコージャパン株式会社の早川 真一郎先生をお招きしました。

早川先生はリコージャパン(株)でマーケティング推進室室長を務める傍ら、メディア・ユニバーサル・デザイン協会 認定アドバイザー、ブランドマネージャー認定協会 スタンダードトレーナーとしてもご活躍されています。
今回のテーマは「Media Universal DesignとBrandingの考え方」でした。また、実際のポスターを参考にしながら制作アドバイスをいただきました。


 


Media Universal Design (MUD)
MUDとは、高齢者、障がい者、色覚障がい者、外国人などにも情報が見やすく、理解しやすい形で伝わるよう配慮した手法です。情報発信者やデザイナー、制作者がMUDを意識することで、より多くの方々にわかりやすく情報が伝わります。講義では、色覚弱者への配慮として濃い赤と黒の併用を避けること、高齢者には青系の濃い色の強弱の使用を控えること、UDフォントを使用してコントラストがはっきりしたデザインを採用するなど、実例を交えて具体的なアドバイスをいただきました。

Brandingの考え方
ブランディングとは、提供者が設定するブランド価値と受信者が抱くブランドイメージが一致するよう努める活動です。研究や活動成果の発表におけるポスター制作では、情報提供者が伝えたい価値をどのように表現するかが重要です。自らが持つブランド(活動内容)を、対象者( ポスター閲覧者)に伝えるためには、次の三段階で考えることが助けになります。

  1. 対象者をイメージする:情報を伝える相手から、自分たちの立ち位置を考えます。
  2. 対象者にどう思われたいか:受信者にとっての独自性を「端的な言葉」で表します。
  3. 対象者がどう思うか:受信者が感じることと、自分たちが伝えたいことを近づくよう努力します。

例えば、具体的な人物像(ペルソナ)を設定することで、その人がどのように独自性を感じるかをイメージすることで、活動成果の価値が明確になっていきます。このようなブランディングの手法を使って、ポスター制作の方向性を見つけていきましょう。

ポスターサンプルの講評

実際のポスターを参照しながら、ポスターの色合い、文字の大きさ、情報の内容とそのまとめ方、構図など、各要素の良い点と改善点について詳細な説明をいただきました。特に、問題提起と結果の関係性が明確かどうか、そして最も伝えたい内容が視覚的にどれだけ強調されているかに重点を置いた講評が参考になりました。その後の質疑応答では、色の選び方、適切な文字数、フォントサイズなど、実際のポスター作りに向けた具体的な質問にも丁寧に答えていただきました。

聴講した四年生たちは皆、真剣にメモを取りながら講義に耳を傾けていました。卒業研究の中間発表や挑戦プログラム発表会に向けたポスター作りは夏休み明けから本格的に始まります。今回の講座で得た知識を活かし、ぜひ「伝わる」を意識したポスター作りを目指してください。

お忙しいところご講義いただきましたリコージャパン(株)の早川先生に改めて感謝申し上げます。