規格外いちごの問題とは?
2000/01/19
そもそも規格外とは
巨大ないちご
色と形のそろったいちごは、宝石のように私たちを魅了します。いちごには出荷規格があり、虫食いや痛みのあるものは最初に除外されます。さらに、大きさや外観(成熟度や形)をそろえて、見た目よく、加工しやすく、味の信頼性に対するイメージもよい商品へと選抜されていきます。
一方で、食べられるいちごでも出荷規格で大きさや外観がすぐれていないとみなされるものがあります。この、いわゆる「B品」は加工用として安く取引されます。収穫で忙しい農家にとって、安いのに手間のかかるB品の扱いは厄介で、時には廃棄されてしまうことも。また、美しくて手間のかかる【ブランドいちご】は、農家のやりがいと収入を支える反面「食べられる規格外いちご」が発生しやすいです。
なぜヘンな形があるの?味もヘン?
ユニークな形
変わった形になる原因は受粉の不均一や花粉の異常など様々。自然では「理想的な形」の方が珍しいのかも?
通常は味に大きな違いはありません。
規格外いちごは売ってもらえないの?
形は美しいけど熟れすぎ
いちごはとってもデリケート。りんごやみかんのように収穫したあと長く保存はできません。ジャム用などとして家庭用に出回ることもありますが、規格外品をすべて正規品と同じように店頭に並べるのは、保存やコスト面で厳しいものがあります。確かにジャムやジュースに加工すれば長持ちしますが、忙しい収穫時期に農家が加工までするのは大変です。
冷凍はできますか?
冷凍いちごは新鮮なものとは食感が違いますが、いちごが少なくなる夏場にも使えます。使い道や流通ルートができれば廃棄いちご活用が期待できます。一方で、冷凍保存にも電気代などのコストがかかります。格安での販売は難しく、コストに見合う価値の創出がカギになるでしょう。
新たな価値の創出ということで、フレッシュないちごの香りとサクサクとした食感が魅力の凍結乾燥(フリーズドライ)加工や、芳醇な香りで新たな食感をもつドライ加工も注目されています。
画像提供 株式会社グランフレサ
公開開始日 20240119