12月ティクバ便り
2021/12/24
こんにちは、来てくださってありがとうございます。
相談スタッフの渡部です。
寒い日が続きますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
そして、寒いばかりでなく、いろいろな制限がある毎日が長く続いていますね。先の見えない状況で(と言ってもここのところは少し落ち着いているでしょうか)、イライラしたり、不安になったり、なんだか人間関係もギスギスしたり、ということになっている方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、この人間関係のギスギスに少しでも何かできないかなと考えました。
側にいる時間が長い相手こそ、本当は大事な人であっても、何か嫌な面が目に付いてしまったり、期待に応えてくれないことに腹が立ったり、そうするとつい嫌味や小言を言ってしまう。今までは気にならなかったのに、そうなってしまう。ストレスが溜まっているのでしょうか。
でも、そんな時こそ、「相手を褒める」!
他人の悪いところを探すのは実は簡単です。でも、良いところを探すのは難しそう。でもだから、あえてやってみましょう。誰でも、褒められると嬉しいものです。褒められると嬉しくなって、頑張る力がわいてきます(それはその人が本来持っている力です)。そして、あなたが褒めたその人は、今度はあなたを褒めてくれるでしょう。褒めるためにあなたの良いところに注目しようとするでしょう。これは、心理学でいうところの「返報性の原理」です。私たちは、何につけ「してもらったことをして返さなければ」と考えます。そのような社会的な規範があるわけですね。この原理によって、お互いがお互いの良いところを見てそれを伝え合おうとするようになることが期待できます。
褒めるところが見つからない?では練習してみましょう。どんなことでも、最初からうまくはできません。
誰か身近な人を思い浮かべて、、、
たとえばご自身のお子様はどうでしょうか。朝はのんびり起きてきて、怒鳴りつけてやってようやく身支度をして学校へ行って、帰って来てからも勉強もそこそこにスマホばっかり見ているとします。褒めるところはないでしょうか。
例えば。のんびりながらも学校に間に合う時間に起きてきます、自分をコントロールする力がありますね。お母さんに怒鳴りつけられても、ふてくされることなく学校に向かっています、自分のやるべきことをきちんと理解できている。学校では長時間授業を受けているのでしょう、我慢強いし、自分の将来のことを見据えているのかもしれません。ニコニコしながら今日学校であったことを話してくれる日はありませんか?その笑顔は素敵ですね。もっともっと良いところは見つかります。
そんなこと?と思うかもしれませんが、「やって当たり前」「できて当たり前」はありません。
できてて当たり前、できていないのは自己責任、という昨今の社会の風潮がありますが、そのような社会がどれだけ生きづらいのかを私たちは身をもって知っているのではないでしょうか。
また、「褒める」というと何かを上から目線で評価する、というニュアンスを感じてしまうかもしれませんが、そうではなく、「あなたの良いところに気づいているよ、見ているよ、それがうれしいよ」という気持ちを伝えること、と考えてみてください。ちなみにこの「褒める」ことは、心理療法の一種である「ブリーフセラピー(短期療法)」の技法のひとつです。
コンプリメントといいます。
長くギスギスしてしまっている人間関係においては、ちょっと褒めてみても、相手も簡単には受け入れてくれません。
でも、根気よく続けてみてください。少しずつ関係性は変わっていくはずです。ぜひ、お試しください。