(連載)ネット・ゲームの問題について学ぶ
2026/09/15
第2回 ゲーム時間が長いと依存なの?
―「1日何時間なら危険なの?」
「うちの子は、毎日3時間も4時間もゲームをしています。これはもうゲーム依存なのでしょうか。」
保護者の方から、このようなご相談を受けることがあります。
「1日何時間までなら大丈夫ですか」と聞かれることもあります。時間で目安が決まっていれば分かりやすいのですが、実は、「1日○時間以上ゲームをしていたらゲーム障害」という基準はありません。
私自身も、インターネットで興味のあることを次々に見ているうちに、あっという間に時間が経ち、
「もうこんな時間か」と思いながら寝不足になってしまうことがあります。皆さんも、似た経験があるのではないでしょうか。
ゲームも同じで、長い時間やっているというだけで、すぐに「依存」と判断することはできません。
大切なのは「時間」よりも「生活」を見ること
前回もご紹介した「ゲーム障害」では、ゲームを自分でコントロールすることが難しくなり、ゲームを他の生活上の活動よりも優先し、それによって生活に大きな支障が生じていることが重要になります。
たとえば、
・遅刻や欠席が増え、学校生活に影響が出ている
・食事や入浴などの日常生活がおろそかになっている
・家族との会話が減り、ゲームをめぐる言い争いが続いている
・本人がやりたいと思っていることが、ゲームのためできなくなっている
といった変化が続いていないかを見ることが大切です
ここで少し気をつけたいことがあります。
子どもには、その子なりに好きなことや興味を持っていることがあります。大人から見ると、「もっと勉強した方がいい」「外で遊んだ方がいい」「ゲーム以外の趣味を持った方がいい」と思うこともあるでしょう。
しかし、大人の考える「望ましい生活」をそのまま子どもに押しつけることが、問題の解決につながるとは限りません。 ゲームやネットが好きで、それを楽しむこと自体が問題なのではありません。
大切なのは、ゲームやネットのために、その子自身の生活にどのような支障が生じているのかを見ることです。
「ゲームを減らす」より、「困っていることをどうするか」
長時間ゲームをしている子どもを見ていると、保護者としては「まずゲームの時間を減らさなければ」と考えるのも自然なことだと思います。
ただ、自分でも「少しやりすぎかな」と分かっていても、人から言われるとかえって素直に聞けないことがあります。これは子どもに限りません。
私も、分かっていることを人から言われて、つい反発した経験があります。
そこで、「ゲームを何時間にするか」だけを話し合うのではなく、
・「朝起きられなくて困っているね」
・「学校に行くのがつらくなっているね」
・「本当は○○もしたいと言っていたけれど、最近できていないね」
など、実際に生活の中で困っていることに目を向けるところから始めてみるのも一つの方法です。そして、その困りごとを改善するために、「では、どうしたらいいだろう」と本人と一緒に考えてみます。ゲーム時間だけでなく、睡眠の取り方や家族との約束、学校で困っていることなどを考える必要が出てくるかもしれません。
ゲームをやめさせることが目的なのではなく、その子が自分なりの生活を送れるようにすることが目的です。
今回のポイント
・「1日○時間以上ならゲーム障害」という基準はありません。
・大切なのは、ゲーム時間よりも生活にどんな支障が生じているかを見ることです。
・子どもの興味や大切にしていることも尊重しましょう。
・「ゲームを減らす」ことではなく、生活上の困りごとをどう改善するかを一緒に考えることが大切です。
Q&Aコーナー
Q1 休日に5~6時間ゲームをしています。やはり長すぎますか?
A1 時間だけでは判断できません。睡眠や学校生活などに支障がなく、本人がゲーム以外にやりたいこともできているのであれば、時間が長いことだけでゲーム障害とはいえません。ただし、長時間の利用が続いている場合には、生活への影響が生じていないか見ていくことは大切です。
Q2 時間を決めても、子どもが約束を守りません。もっと厳しくするべきでしょうか?
A2 ルールを決めることも必要ですが、厳しくするだけで解決するとは限りません。「なぜやめられないのか」「ゲームをすることで何を得ているのか」「本人自身が困っていることはないか」を一緒に考えてみることも大切です。
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「こんなことを聞いてもいいのかな?」と思うようなことでも構いません。名前やメールアドレスは不要です。
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