【国際交流】ロシア・国立芸術学研究所と協定締結
2017/11/06
去る10月1~4日、ロシア国立芸術学研究所の副学長ガリマ・ルキナ教授(音楽学博士)が、本学と協定を結ぶために来仙されました。2日、本学にて無事に協定調印式が行われました。
また学生のために2つの講義を担当されました。最初の講義は、ロシアの古代聖歌からスヴィリドフまでを網羅した「キリスト教とロシア音楽」。次の講義は、多民族国家ロシアが「寛容」よりも「敬愛」を重んじたという「ロシアの文化とコミュニケーション」でした。学生の感想には「自分の知らない思考・価値観が世界には沢山あることを実感しました。」「ロシアの美しさや芸術の発展を実感しました。」「音楽が愛を語るコミュニケーションの一つだということが心に残りました。」等のほか、「在学中にロシアに留学したいと思った。」という感想もあり、学生たちはルキナ教授の熱意から大きな刺激を受けたようです。
今回、協定を結んだロシア国立芸術学研究所は、全世界の音楽・美術・演劇・彫刻・建築等を研究対象とするロシア国内最高峰の芸術学研究所です。詳細はこちらをご覧ください。(ホームーページの和訳はページ下部のPDFをご参照ください)
調印式後、ルキナ教授は本学近隣の公園や定義山、秋湯温泉を観光され、都内ではニコライ堂をはじめ2つの美術館の他、日本の伝統芸能である歌舞伎も鑑賞されたそうです。ルキナ教授は日本文化を敬うクリスチャンで(この点、ブゼル先生と似ています)、初来日はご自身にとっても豊かな日本文化研修の旅にもなりました。ロシア国立芸術学研究所から本学へは、現在刊行中の最新『チャイコフスキー作品全集学術版』から、第5部第1巻「聖金口イオアンの聖体礼儀」作品41が贈呈されました(本学図書館に所蔵)。
研究所は大学と異なり、大学院生と研究者からなる高等教育研究機関ですが、今後、本学との共同研究が盛んになることが期待されています。本学の初代校長ブゼル先生は「音楽は神に対する礼賛の表現であり、音楽は宗教と手を携えるべきもの」と仰いましたが、その理念が、この尚絅学院では125年の年月を経た今でも受け継がれ、こうして実を結んでいるのです。
ご協力頂いた関係者の皆様に心から御礼申し上げます。 (文責:国際交流推進委員会 土田定克)