尚絅学院大学

国際交流エッセイ リレーエッセイ

【国際交流リレーエッセイ第71回】 台湾留学を終えて

2025/04/15

国際交流リレーエッセイ第71回目は、台湾の協定校での約1年間の交換留学を終え、今年1月に帰国した人文社会学類4年生による報告エッセイをお届けします。                                                    
                                                                                          国際交流エッセイ  

皆さんこんにちは。私は2024年2月から2025年1月までの一年間、台湾の協定校に交換留学生として留学をしてきました。 留学に至るまでの経過として、私は高校生の時にドラマをきっかけに中国語に興味を持ち、その頃から、独学で中国語の勉強を始めました。当初の予定では中国に留学に行くつもりでしたが、私が留学を考えていた時期にはビザの問題で中国への留学ができませんでした。しかし、私は中国語を学びたかった為、台湾への留学を決めました。


私は大学の授業「多文化社会演習」(=現「東アジア文化演習」)で台湾の協定校に約一週間訪れた事がありました。その為、文化や環境の違い、土地勘などをある程度は分かっているつもりでしたが、いざ一年間現地で暮らすとなると、台湾と言う国の文化や環境に慣れるまで大変でした。また、現地に行って暮らしてみないと分からない状況や学校のシステムに衝撃を受け、自分は一年間台湾で暮らして行けるのだろうか、留学前に決めた目標をクリアし中国語を身に着けて帰国できるのだろうか、このままの状況では結果が目に見えており、自分で行動を起こさなければ悩んでいる事が何も変わらないのではないかなど、不安や葛藤、自問自答を毎晩繰り返していました。


しかし、次第に思ってもみなかった出来事が起きた時、悔やむよりも臨機応変に考え、対応する事がとても大切であると学びました。最初は起った出来事に対して自分の感情がコントロールできませんでしたが、感情を表しても事は何も変わらないということに気づき、気づいた頃には改善法や解決策を周りの人に相談するように行動していました。 留学とは母国を離れ他国で、言語を含めその土地の文化や環境、様々な状況で育った人達とコミュニケーションを取り、現地での生活を身をもって体験することです。正直、文化の違いや日本の常識が通用しない事、時間や約束事に対する価値観が違い、戸惑う事が多々ありました。ですが、自分の考え方や行い次第で、出来事に対する対応はいくらでも変えられます。また、日本を外から見る事により、日本の音楽やアニメの影響力、知識や街の綺麗さなど、改めて日本の良さを感じました。更に、私が留学していた台中市では東南アジアからの留学生や海外ルーツの市民も多く国際交流が盛んだったため、様々な国の人達と友達になることが出来ました。お互いに自分の言葉でコミュニケーションを取ることにより、日本では知ることが出来なかった体験や文化の違い、認識の違いなど多方面で学ぶ事が出来ました。


 私は、この留学をきっかけに日本の良さを知り、色々な人と出会った事により、年齢や状況に捉われずそれぞれの人生があること、選択肢は沢山あり、人は自由に生きられることなど、世界の広さを改めて学びました。この留学を機にこれからの自分の人生を多様な視点で見て、多くのことに挑戦し続けたいと思いました。         

                    
                                                                                                        人文社会学類4年 N.K.