【国際交流リレーエッセイ 第68回】韓国留学生活を終えて
2025/02/18
国際交流リレーエッセイ第68回目は、人文社会学類3年生の齋藤百優さんです。齋藤さんは、2024年2月から韓国の協定校、培材大学に約1年間留学しました。
ずっと目標であり夢であった韓国への留学は本当にあっという間だった。私は韓国について多くの知識があると過信していたが、日本にいた頃の本や教科書で学んできたものとは大きな差があり、実際に韓国へ行ったからこそ感じられる経験ばかりだった。その数多くの異文化を感じながら、それら文化を知り受け入れようとする努力、経験たちがもっと私を成長させてくれたと感じている。
私は前期から学部の授業を受けていたが、最初の頃は韓国語を聞き取ることに精一杯で、知らない単語も多く沢山苦労した。分からない単語はすぐメモを取り、予習復習を繰り返しながら、呪文のように聞こえていた授業も後期では負担を感じることなく全て聞き取れるようになった。さらに、授業を聞きながら自分が何を感じたのか、なぜそうなのかなど、考えながら授業に取り組むことができ、韓国語だけでなく授業内容によく集中して考えを深めることが出来た。 私たちは基本、外国人向けの授業を聞くことになっているが、私はさらに上のレベルを目指したいと思い、教授にお願いをして韓国人学生たちの授業を一緒に聞かせてもらえることになった。現地の学生が受ける授業であるため授業のスピードも速く、内容も専門的な用語が多かった。韓国人の友人でさえも難しいと話す授業で私は何度も諦めようとした。それでも覚悟を持って決めた選択と、承諾してくださった教授の方々に感謝をし、最後まで授業をやりきることを決断した。結果として目標の一つであったTOPIK6級取得を達成し、勉強に対して本気で向き合うことが出来た。
私は留学の期間「ピカピカ」というサークルに所属した。後期からは、日本語ができない韓国人学生や韓国語ができない日本人学生のサポートをしてほしいと声をかけて頂き、役員として活動をしていた。週1の会議では、活動内容やイベントの企画、また、サークル内の雰囲気、改善すべき点など多くのことを話し合った。先輩方と多くの時間を過ごし、少しでもサークル活動に貢献出来たことがとても嬉しかった。 私は普段からTOPIK6級取得に向けてひたすら勉強に取り組んだ。予定がない日や一人の時間を全て勉強にあて、また韓国ではカフェで勉強する学生も多く、夜遅くまで営業しているため、勉強しやすい環境であった。勉強が終わると友達と合流してご飯を食べたりお酒を飲んだり、友達とお出かけをする日は一緒に写真を撮ってカフェでお話をして、充実した毎日を過ごすことが出来た。
自分の実力不足を感じて落ち込むことも沢山あったが、現実に向き合いさらに上のレベルを目指して一生懸命取り組んだ。また、新たな自分と出会い今後の目標を見つけることが出来た。それは今まで関わることのなかった様々な人たちと出会い、私に多くの影響を与えてくれた。落ち込むことがあっても、その一方で私とは異なる考え方で乗り越える人もいて、私一人では乗り越えることが困難であった問題も多くの人が助けてくれた。言語だけでなく人間としての私も成長させてくれた留学。やりがいのある毎日を過ごすことができ、またこれらの経験全てが意味あるものにできるように、これからも努力をし続けたいと思う。
人文社会学類3年 齋藤百優