尚絅学院大学

国際交流エッセイ リレーエッセイ

【国際交流リレーエッセイ 第63回】韓国留学前期 ワクワク ドキドキ トキメキ

2024/09/20

国際交流リレーエッセイは第63回目は、2024年度に韓国の協定校・培材大学に留学している人文社会学類3年生の留学体験談です。

韓国留学前期 ワクワク ドキドキ トキメキ

2月末に日本を出発し、始まった私の留学生活も既に折り返しに突入しています。
私はこの留学に来るまで一度も韓国だけでなく、海外にすら行ったことがありませんでした。さらに、周りの人よりも留学が遅く決まった私は、パスポートの取得や書類の提出など短い期間にしなければならず、行くまでの時間がとても短く感じました。私は行くまでの時間はとにかくワクワクしていて、家族や友達との別れへの寂しさもありましたが、それよりも人生の中できっと1度しかないであろう、留学という経験が始まることへの期待で胸がいっぱいでした。

韓国について生活が始まり、初めは日本との違いに戸惑うこともありましたが、半年が過ぎた今、不自由なことは何も無く、今では「留学が終わっても韓国に韓国で生活することが出来るだろうな」とまで思えるほど慣れることが出来ました。ここまで生活してきて思ったことや、気付いたことがたくさんありますが、特に最近思うことは、将来、韓国で働きたい、生活したいと考えている人は留学に行くべきだということです。


韓国は日本と似ているように見えて生活の細かいところが大きく違います。それはトイレやお風呂だったり、街の雰囲気だったり。例えばアメリカなどの根本から何もかもが違う国に行けば、違うということを理解し、認識した上で生活が始まりますが、韓国はそれに比べると広い視点で見たときに、日本とほとんど同じです。それが大きな壁になるのです。同じはずなのに違うという期待を裏切られたような気持ちに日々小さなことで落ち込むようなそんな感覚がありました。もしかしたらこれが日本に帰りたいと思う大きなポイントなのかもしれません。つまり自分の中で日本は日本、韓国は韓国と割り切るのが難しいということです。
では、なぜそれが将来韓国で過ごしたい人が留学に行くべきということに繋がるかというと、大人になってからいつでも帰れる状態で韓国に来てしまうと、いつでも日本に帰れるという安心感から「慣れる」ことが難しいと感じるからです。私たちは「留学」という枠の中に、ある意味閉じ込められ、「慣れる」よりは「生活するために慣れなくてはいけない」という状態で生きます。嫌なことがあっても簡単には帰れないという状況もあり、慣れることに必死になります。私はそれがとても良いことに感じられたのです。慣れなくてはいけない状況に置かれてからは、意識せずとも自然と韓国の生活に馴染み、半年であっという間に韓国の生活を日本と同じような不自由のなさで、出来るようになりました。つまり、留学という「帰れない」状況に置かれて、韓国の生活をすることが1番いい方法だと思います。1度できたことは、自信を持って出来るので、私は、将来韓国に住むことになっても、留学経験のおかげで不自由なく生活が出来ると思います。
あくまで私の考えではありますが、もしそのように考える人がいれば、留学は将来のための大切な経験になると思います。


上にもあるように私は半年間が本当にあっという間でまだ信じられないほど、心から楽しい毎日を過ごしています。日々何かをする度に「留学に来てよかった」と感じます。その理由は、何をするにも新しくて特別で貴重な時間だからだと思います。日本にいたらどれもこれもできない経験で、毎日が特別な記念日のようで一分一秒に、トキメキを感じます。
私は他の留学生と違って、語学の上達はもちろんですが、韓国という国の文化を精一杯体で感じて、学ぶことを1番大切にしたいと、思っています。私は勉強しながらも、ショッピングをしながら、韓国人のファッション、メイク、若者のトレンド、そんな「韓国の今」を体感できていることに幸せを感じます。勉強になるだけでなく、影響を受けて自分自身も考え方や感じ方が変わっているのがよく分かるところも、今の生活のひとつの楽しみです。ですが、逆に生活すればするほど「日本の良さ」を感じることも確かにあります。


例えば、韓国人のファッションは日本と比べてオシャレでトレンド感もあり、日本には出せない韓国の若者の色がありますが、どの人を見ても同じような服を着て同じような髪型で、街を歩いています。それが素敵だと思う反面、なんだか寂しく思います。日本の方が自分の着たい服を自由に着て個性を出すファッションが多いと、韓国に来て余計に感じました。私が着たい服を着て歩いていると、韓国人は私のことを不思議そうにみたり、びっくりしたりします。私はその経験を通して、さらに日本の良さを韓国にも発信したいという思いが強くなりました。他にも、日本人の礼儀や日本人の気遣い、そんな内面の部分で日本が恋しくなることが一番多いです。
 


最後に、留学を考えている皆さんが多くこのエッセイを読むかと思われます。そんな人たちには、ここには書ききれないほどの楽しい経験が待っています。夏に日本に1度、絶対に帰りたいと決めていた私ですが、とうとう帰らないことを決意し、1度も日本に帰らずに留学を続けます。それも、1日も韓国の生活を無駄にしたくない!!という思いからすぐに決断しました。こうやって初めての海外で留学に来た私が、こんなにも毎日に夢中になるほど楽しいものなのでおすすめする以外ありません!

人文社会学類3年 佐藤くるみ