【国際交流リレーエッセイ 第30回】韓国からの交換留学生としての1年間
2020/09/18
国際交流リレーエッセイ、記念すべき第30回は2019年9月から1年間本学に留学した、韓国・培材大学の趙 載英(ジョー ゼヨン)さんです。趙さんは、韓国から初めての交換留学生として来日されました。1年間の留学生生活を振り返った趙さんの感想をご覧ください。
私は、K–POPの影響で韓国に対して日本人の感心や興味などが強かった去年、ちょうどいい時期に仙台で留学生活を送る機会を得ました。尚絅学院大学では2011年の東日本大地震後初めての韓国人交換留学生ということでした。
私の韓国の大学での専攻はファッション。国際関係ではないので留学とは直接関係がなく、尚絅学院大の学科とは異なる分野でした。さらに、韓国の大学2年生から3年生は専攻の勉強も重要で、就職の準備もする重要な時期なので留学するかどうか迷いはありました。
しかし、この留学は私にとって、何より幸せで大切な時間となりました。日本での1年間という時間は全く「勿体無い」ことはなく、むしろ、来なかったら後悔したと思います。
韓国で日本人に対してよく言われる個人主義という偏見なども全部なくなりました。また、来る前に友達を1人も作れないかと毎日心配した私は今、「会いに韓国へ行くね」や「韓国でも日本でも是非また会おうね」と言ってくれる友達が沢山いるので、なぜ心配したのか分からないほどです。本当に来られなくても、「会いに行くね」と言ってくれる友達がいるということは幸せすぎではないでしょうか。ひいては、私と別れたくなくて泣いてしまった友達もいました。逆に私は、私がこんなに大きいな愛を受けてもいい人だろうかとも思いました。それで、私は、誰から見ても当然大きいな愛を受けてもいい人になろうと決心しています。
ただ一つ心配していることは、今まで私と出会った日本人が私のことや韓国のことをどう思ったかということです。韓国人留学生が私しかいなかった尚絅学院大学では、私を通して韓国のイメージを持った人が多かったと思います。韓国について良い印象を持ってもらえていたら嬉しいです。
送別会の時には来てくれただけでもありがたくて嬉しかったのに、みんなが手紙とプレゼントも準備をしてくれました。1年間の思い出の写真が貼っているアルバムももらいました。手紙もプレゼントももらうと思わなかったので、別れても絶対泣かないと思った私も泣いてしまいました。
最後にはコロナのせいでオンライン授業となり、友達と毎日会うことができず、大学にも行くことができませんでしたが、その反面、忘れない思い出を沢山作れたと思います。私にとって、思い出が沢山あり、戻って行ったらいつでも会ってくれる友達がいる「仙台」という場所ができたことがとても貴重な宝物になりました。
私はまた仙台へ戻ってきたいと思います。