尚絅学院大学

国際交流エッセイ リレーエッセイ

【国際交流リレーエッセイ 第13回】 世界青年の船事業 実行委員会メンバーとして活動して

2019/02/25

内閣府主催の「世界青年の船」事業宮城県受入プログラムへ本学の学生が参加しました。リレーエッセイ13回目の今回は、実行委員会メンバーとして活動し、海外の青年訪問団が宮城県での滞在を楽しく、実りあるものとするためのイベント企画を行なった人間心理学科1年宍戸理恵さんの体験をご紹介します。

世界青年の船事業 実行委員会メンバーとして活動して


 内閣府主催の「世界青年の船」事業に参加するソロモン諸島とトルコの青年が1月17日から20日までの4日間、宮城県を訪問しました。「世界青年の船」とは、世界10カ国から集まった海外青年が船内等で共同生活をしながら、ディスカッションや文化交流を行うプログラムです。私は、宮城県滞在期間をより楽しんでもらうための企画をし、当日の運営をする実行委員として11月下旬から活動をしてきました。

 この実行委員に参加しようと思った理由は、私自身が宮城で生まれ育ったのに、自分の地元についての知識が乏しいと感じていたからです。このプログラムでは、海外青年と一緒に荒浜小学校や七夕ミュージアムを訪問することを知り、宮城県の歴史や文化などを学びインプットし、自分が蓄えた知識で宮城県を伝えることができるチャンスだと思いました。さらに、このプログラムは日本語を使わず、すべて英語で行なわれるため、私が高校生から力を入れてきた英語をどのくらい使うことができるのか挑戦したいと考えました。
 
 海外青年団の訪問日までに、イベントがスムーズに進むように下見に行き、打ち合わせを重ね、配布用のハンドブックを作成しました。荒浜小学校には初めて訪問させていただき、震災前との違いを自分の目で見て、自然の脅威を感じました。震災を経験した私たちだからこそ、震災の教訓を伝えていかなければならないことを再認識しました。その他の訪問先にも何度か下見に行かせていただき「どこを重点的に見学してもらいたいか」、「どのように説明したら自分の伝えたいことを伝えきることができるのかどうか」と時間をかけて考えました。そして自分なりにまとめ、英語に直しました。そして質問された際にもすぐに答えることができるよう、細かい点まで情報を集めまとめました。

 自分でも満足できる程、たくさん学び、準備万端で皆さんの訪問を待ち望んでいましたが、残念ながらインフルエンザにかかってしまい、本番に参加することができませんでした。しかし、この実行委員になって宮城県のことを学ぶチャンスをいただいて、自分の生まれ育った地域のことを深く学ぶことができました。また、まだまだ知るべきことがあり、学び続ける必要もあることを痛感しています。

 人前で率先して発表したことがあまりない私が、こんなにも自分から“伝えたい”と思う経験は初めてでした。それほど自分に自信を持つことができたこの実行委員に入ることができて本当にいい経験ができました。 


人間心理学科1年 宍戸理恵