【国際交流リレーエッセイ 第9回】カナダでの1年を振り返って
2018/11/09
国際交流リレーエッセイ第9弾は、2014年度に本学の子ども学科を卒業し、一度東京で働いてからカナダでのワーキングホリデーに挑戦した相澤桃子さん。
カナダの最大の都市であるトロントで1年間奮闘した相澤さんへインタビューを行いました。
●2014年度本学卒業後、どのような流れでワーキングホリデーを決断しましたか?
在学中は周りの人から学校の先生になることをとても勧められました。でも私は本気で教師になりたいという熱意がありませんでした。具体的に何がやりたいのかは分からないけど、もっと色々な世界を知りたい!自立したい!という気持ちはありました。
そこで、まず実家を出て首都圏での一人暮らしに挑戦しました。
東京の会社に勤め、忙しくも充実した毎日を送っていました。仕事をするのは楽しく様々なことを学ぶことができました。しかし、忙しすぎて自分のことに使う時間もパワーも足りなくなる日々が続き、このままではいけないと考えるようになりました。
限られた時間を自分ために使いたい、若いうちにいろいろ行動しないと後悔するかもしれないと思った時、ずっと前から留学に憧れ続けていたことを思い出しました。「これは自分の夢を自分で叶えるチャンスだ」と気づいてから、他に選択肢はありませんでした。このまま日本にいなきゃならない理由なんてない。よし行っちゃえ!と決意しました。
憧れのカナディアンロッキーにて
●どうしてカナダを選んだのですか?
ワーキングホリデー先はなかなか決められませんでした。なにをどうして決めたか、はっきりとは覚えていないのですが、カナディアンロッキーにとても興味があったのと、渡航する年がちょうどカナダが建国150周年だったのは大きな決め手になりました。
●語学学校の決定はどのように決めましたか?
大学3年生の時に海外インターンシップで行ったオーストリアの語学学校が大学付属校で、大学生と同じようにキャンパスの施設を自由に使用できたり、授業もすごく楽しかった思い出があったので、語学学校は大学付属校を選ぼうと思っていました。私が通った学校は、大学生と語学学生が交流できる機会を積極的に設けていたり、私立の語学専門学校では得られないメリットと魅力があったのでそこに決めました。
ただ、大学付属校という場所では、学生の最終目標は大学入学レベルの英語を身につけることであり、授業内容は読み書きや文法を重視したアカデミックなものが中心でした。それは、圧倒的にスピーキングとリスニングの強化が必要だった私の求めているものとはギャップがありました。学校選びにはこだわったつもりでしたが、授業内容についてはもっと詳細に調べるべきでした。
トロントの街並み
●仕事を選んだ経緯、苦労したこと、楽しかったことを教えてください。
現地での仕事はなかなか決まらなくて苦労しました。
飲食店で働いた経験がほとんどなく、英語もすごくできるというわけではないので簡単には採用してもらえませんでした。決まったと思っていたら、お断りされたり連絡がこなかったり。採用されてから自分が納得できなくて辞退したこともありました。
多文化な職場がよかったので、日本人が多く働いている職場は避けていました。最終的には日本にもある有名焼肉レストランに勤めました。そこは以前学生だった時に食べに行ったことのあるレストランで、スタッフの国、人種もいろいろで、とても楽しそうに働いていたことが印象に残っていたのです。
仕事探しに悪戦苦闘しつづけて1ヶ月たったころ、そのお店の求人をみつけたときは運命だと思いました。妥協せずに自分の働きたい職場環境にこだわってよかったと思います。職場の同僚が大好きで仕事も楽しく、彼らなしには私のトロント生活は語れません。
サンタパレードのボランティアに参加する相澤さん
●後輩へメッセージ
わたしが在学していたころの尚絅は4年制大学としてまだまだ新しく、学生はもちろん先生方や職員の方も前例がない中でいろいろ試している段階だったと思います。今では4年制を卒業した先輩がたくさんいて、進化を続けながら土台があります。いろんなところに行って、いろんな人に出会って、いろんな人生や価値観を知ってもらいたいと思います。
学外でなくても、他学科の学生や先生や、職員の皆さん、売店や食堂の方々など、どこで誰が自分に刺激やひらめきを与えてくれるのか、あるいはどこでだれが自分の言葉や行動に動かされるのか、縁は意外なところにあると思います。しかもその時はそれが縁だということに気づいてなかったりします。だから思い悩むより、まず行動してみてください。目標や計画が変わること、それらを変えることを恐れずに、ぜひ「今」を「自分」を楽しんでください。
学校のシンボル前にて
●これからの夢はなんですか?
私は英語もまだまだなのですが、基本的に異文化や語学が好きなので、もう一つ言語を習得したいなと思っています。
タイミングよく、私を後押ししてくれるような海外派遣のプログラムを見つけたので、今は応募中(審査中)です。「落ちたらどうしよう」と不安にもなります。しかし、全力を尽くしてダメだったらその時はその時。逆に「次は何をしようかな~どこに行こうかな~」とワクワクするんです。「きっとできる、自分でどうにかするんだ!」と自分に期待しています。 なんでも挑戦してみて、自分で考えて自分なりの生き方をこれからも探究していきたいです。
モントリオールの街並み