尚絅学院大学

　3月24日、「スポーツは人を育てる」「文武両道はできる」、そんなことを久しぶりに考えた。これは、この日に亡くなった友人に対する私の勝手なイメージである。彼は金メダリストであり、修士（体育学）・博士（医学）の肩書をもつスポーツ指導者である。

 

　彼は、運動能力以外にも、納得いくまで考え続ける、考えたことを確実に伝達できる、他者への配慮が幅広くできることに優れていた。その多くは、彼が真剣に取り組んだスポーツを通して身に付いたことと思われる。また、医学の指導教官からは学修力の高さや賢さを絶賛されていた。これも集中力の切り替えやタイムマネジメントのコントロールがなされていたからであろう。私も刺激を受け、今でも日々実践に努めている。

 

　そんな彼は自らの経験を活かして、子どもたちに楽しいスポーツを伝えることを大切にしていた。指導者養成に関わる私にとっては根幹をなす考えで、それを教えてくれた彼には今後も感謝し続けることになる。

 

　ありがとう、古賀 稔彦。謹んでご冥福を祈ります。