【学校教育学類】 授業紹介「国文学講読Ⅰ(古典)」(松本)
2020/08/12
ことばと心を伝え合う
学校教育学類の学生は将来、小中学校の「国語」の授業で、親しみやすい古文を教える立場となります。
2020年度の「国文学講読Ⅰ(古典)」(2年次前期)では、次の学びに取り組みました。
① 小中学校歌唱共通教材で古典を学ぶ
「ふるさと」「われは海の子」「赤とんぼ」など、音楽の授業で学ぶ歌のことばを精読しました。
② 東北ゆかりの詩人たちの作品を読む
土井晩翠、島崎藤村と東北との関わりを知り、その詩の心に触れました。
③ 『枕草子』を読む
何気ない記述に隠された清少納言の戦略を読み解きました。
「古典の名作」ばかりでなく、他教科の学習内容にも目を向ける。近代以降の文語調の作品や、生まれ育った地域の文化の魅力を知り、次世代に伝えることができる。そうした力を鍛えることがねらいです。
昨今の事情のため、授業資料は学生ポータルサイトにより配信。現代語訳も活用しながら、学生にはじっくりと作品に向き合ってもらいました。「資料を読み込み重要な点を自分で探す力が身についた」「自分の考えを文章に書き起こす力がついた」。一人一人が、それぞれの手ごたえを感じてくれたようです。
東北は文化資源の宝庫でもあります。作品との時を越えた対話を楽しむ上で、この地の利を活用しない手はありません。2年次後期の「国文学演習Ⅰ(古典)」に向け、学生たちの挑戦は続きます。
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仙台市青葉区 晩翠草堂 (土井晩翠旧居跡)
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JR岩沼駅前 松尾芭蕉像