尚絅学院大学

学校教育学類 お知らせ

【学校教育学類】2025年度のリモート学習支援について

2025/09/08

 特別支援領域では、リモート学習支援に取り組んでいます。その実際について、ここでは紹介します。

 2025年度の前期では、月曜日の12時から14時の時間帯で5名、金曜日の13時から14時の時間帯で7名の支援を、参加可能な学生の方々と共に、取り組んでいます。「ひらがな文を流暢に読むことの支援」、「漢字単語を読むことの支援」、「漢字を書くことの支援」のように、3種類の支援に分かれます。

「ひらがな文を流暢に読むことの支援」

「ひらがな文を流暢に読むことの支援」

 「ひらがな文を流暢に読むことの支援」では、単語をまとまりとして読むことを大切にしています。正しい単語を選んでもらったり(左)、一部が隠れた単語を音読してもらいます(右)。

「漢字単語を読むことの支援」

「漢字単語を読むことの支援」

 「漢字単語を読むことの支援」では、指導文章をアプリで提示し、音読してもらい、苦手な単語を明らかにします。イラストを見て、正しい単語を選んだり(上)、意味から正しい単語を選んでもらう課題(下)を行います。

 

(1) 子どもの様子

 学習支援を受けている子どもについて、取り組みの中でのエピソードを紹介しましょう。

 3年A君は、受け答えに時間の必要なお子さんですが、毎週のリモート学習で集中して対話することにより、注意深く自分事として聞いたり、自分の考えを相手に伝わるように話すことが上手になってきました。友達や担任の先生との意思表示も、以前より自信を持ってできるようになっています。読みで指導開始前は1文字ずつ拾い読みしていましたが、近頃では意味のある言葉のまとまりを意識して読めるようになってきました。

 4年B君は、字の形が整わないことが入学時からの長年の課題でした。画の方向、長さ、書き順を意識できるようになり、文字の形も以前より大変整うようになってきました。読みの学習では漢字のよみ、いみ、絵の説明、例文つくりを繰り返し指導していただき効果が出ています。

 

(2) 支援を担当した学生の感想

 リモート支援に1年近く取り組んでもらった学生から、感想を聞きました。アプリを支援の手段として利用していますが、利用の仕方を工夫していることが分かります。特に、子どもの気持ちややる気を育てることを大切にしており、支援の中で実を結んでいることに気づかされます。


(学校教育学類:小池敏英)