【学校教育学類】 松本ゼミ(3年生)紹介
2025/07/25
学校教育学類では3年次前期からゼミが始まります。国語の指導力のある小学校教員を目指し、松本ゼミでは学生5名が宮沢賢治の童話の輪読に取り組みました。
輪読とは、複数の学生で作品を少しずつ分担し、担当者の発表と参加者全員の意見交換を繰り返すことにより理解を深めていく読解方法です。2025年度前期は「どんぐりと山ねこ」を読み解きました。発表に際しては、大学の図書館にある『日本国語大辞典』(小学館)、『宮沢賢治大事典』(勉誠出版)、『宮澤賢治語彙辞典』(東京書籍)も活用しながらレジュメを作成します。
ひとつの作品を徹底的に読み込むことで、本を読む習慣も身についた学生たち。輪読を経験した感想を紹介しましょう。
問いを立てながら作品を読むことで、ただ読書をするだけでは得られない新しい発見ができた。ただ読んでいるだけでは見逃しそうになることにも問いを立てる意識をもち、その答えと根拠を探すことは、作品の本質に近づく行為だと感じた。(Aさん)
一人だけでは気づかなかった視点や解釈に気づくことができて良かった。自分で問いを立て、その答えと根拠を探してまとめていく中で、物語の細かい設定や表現の工夫などに気づき、何となく読むよりも頭に入ったし、おもしろかった。(Bさん)
教育現場で生かせる実践力を身につけるため、音読にも力を入れています。7月後半のゼミでは、各自が好きな童話や絵本を選んで「読み聞かせ」を実践し、相互に助言を行いました。
学生たちの感想です。
少し緊張してしまいましたが、いろいろな意見をもらい、読み聞かせにおいて大切なことを理解することができました。今後も、読む速さ、声の大きさと強弱、本を持つ角度などをしっかりと押さえて実践していこうと思いました。(Cさん)
今回は聞き手として参加したが、読み手それぞれの個性が出ていると感じた。また、アドバイスをもらってから読むと上手になっていたことが印象深い。次回のゼミでは実践する側になるので今回の学びを踏まえて臨みたい。(Dさん)
3年次後期からは、国語科教科書教材の読解に加え、卒業論文の基盤となるゼミレポートをまとめる学びも行う予定です。ゼミ生たちの挑戦は続きます。