尚絅学院大学

学校教育学類 お知らせ

【学校教育学類】正解がない?〜道徳科授業のつくりかた

2024/11/24

小学校では2018年度から、中学校では2019年度から、道徳は「特別の教科」になっています。学校教育学類でも道徳科の指導のための科目が設定され、資格取得を目指す全員が履修します。今日はその授業風景をご紹介します。

11月の中頃、この日の模擬授業の指定教材は、学級での席替えの場面をあつかうもの。
小学校の席替えの日、隣が仲良しの子でなくてがっかりし、さらにその気持ちを口にだしてしまった‥‥という設定です。
この行為が道徳的でない理由を、一体どのように説明することができるのか?
さらに、授業で子どもたちと一緒に考えるためには、どのようなプロセスが必要なのか?
模擬授業を担当する学生は、理由づけを事前にいくつも想定してから、より注目すべき理由や論点を特定し、学習者の思考を助けられるよう授業を工夫してきました。
模擬授業の担当者の感想をご紹介します。
 

模擬授業の様子

模擬授業の様子


「生徒が発言した後に〔重要な論点を明確にするために〕どう補助できるか、迷いながら進めました。今回は『いいね』『そういうことって、よくありそうだね』と引き受けたりしてみましたが、もっとできることがありそうです。」

「児童役の反応を予想して指導案を組み立てました。でも予想されていた回答と異なるものが返ってきたとき、どう応じたらいいのか困ってしまったことも。これからもっとカバー力をつけたいです。」

「私は板書を担当しました。授業が進むと児童役の学生からもたくさん意見が出て、それはよかったのですが、〔計画していた板書の〕最後の部分が詰まってしまったんです。次は、全体を見て配置していけるようにしたい!」

 

実は、9月の学期開始時、「道徳には正解がないのでは」という不安のこもったコメントもよく聞かれました。
授業を重ねるなかで、実際にはよりよい選択肢をいくつも考えることができ、それらを比較検討できることもわかってきました。
やればやるほど課題も見える様子ですが、最後に、模擬授業の準備から実践までの自分の頑張りに点数をつけてもらいました。

「70点です。まだまだいけます!」
「私たちは100点です!」


===
(学校教育学類:梶川萌)