尚絅学院大学

学校教育学類 お知らせ

【学校教育学類】図書館で過ごしてみよう(授業紹介)

2024/07/31

本学の図書館「almo」は2009年に新図書館として設置された、比較的新しい図書館です。
そのため、館内はとてもきれいで明るく、さらに優れたデザイン性もあり、度々映画の撮影舞台になっています。
今回はそんな本学の図書館を活用した授業の紹介です。

1年次前期の「基盤演習」という授業はオムニバスで行っていますが、その中で「図書館で過ごしてみよう」をテーマにした回があります。
子どもの読書離れが叫ばれて久しい現在、大人が何の手立てもなしに「読みなさい」と言ったところで、スマホ・タブレットに夢中の子どもたちは聞く耳をもちません。
何か楽しく本を手に取り、内容を読む工夫は考えられないだろうか。
そこで受講生相手に行ったのが「大学図書館で宝探しゲーム」です。

まず、3~4人でグループをつくります。
そして、グループごとにクイズが書かれたワークシートに取り組みます。
このクイズが、指定された本を読まなければ絶対解けない難問ばかり。
しかも、問題はグループごとのワークシートで異なるので、早く終わったグループの答えを写すということもできません。
さて、どうしたものか。というわけで、まずはグループごとに作戦を立てます。

クイズの分担や資料探索の方法を話し合います

クイズの分担や資料探索の方法を話し合います

作戦が決まったら、実際に図書館の中からクイズの答えが載っている本を探します。
本学の図書館はそれほど大きい規模ではありませんが、それでも収蔵は16万冊以上。
当然、1冊1冊見て回るなんてことはできません。
そんな時に役立つのが、「OPAC」と呼ばれる大学図書館の検索システムです。

図書のタイトルやキーワードを入力し、所蔵場所の見当を付けます

図書のタイトルやキーワードを入力し、所蔵場所の見当を付けます

このシステムを利用することで、十進分類法に基づいて、どの番号の棚に目的の図書があるか、おおよその位置を知ることができます。
おおよその位置が分かれば、後は指差し確認でスムーズに見つけることができます。

検討を付けた棚から、目的の本を見つけ出します

検討を付けた棚から、目的の本を見つけ出します

さて、目的の本は見つかりましたが、数百ページある中から、クイズの答えとなる内容をどのように見つければよいでしょうか。
これにはコツがあります。(全部話すと面白くありませんので、ここではあえて述べません。予想してみてください)
学生はこのコツを基に読み、クイズの答えを見つけることができるととてもうれしそうでした。

協力して図書を読む学生たち

協力して図書を読む学生たち

このゲームは私が小学校教員だった時、勤務校の図書室で行っていた取組みをアレンジしたものですが、大学生でも楽しんで取り組めることが分かりました。
以下、受講生の振り返りの一部です。

・本がどこにあるか探す方法や文章を見つけ出しやすくなる方法を知れたし、今日色んな本に触れることができて、その年代に合った本とか、絵本とかからも学べることがあると思った。図書館苦手だったけどまた機会があれば来てみたいと思いました。(Aさん)

・活動してみて本の名前だけの情報がある中で探すのがとても難しかったけど見つけるととても嬉しくてまた同じグループの人と協力して課題を成し遂げることができて楽しく学ぶことができました。活動を通してこれからもっと図書館を利用したいなと思うことができました。(Bさん)

・宝探しが楽しかったけれど、ちょっと難しいと思うところもあり、でも本の内容から学べたこともあるので、小学校でも取り入れたら、みんなが「こんな本あるんだ!」とか多くの事を図書館(室)で学べたらいいな〜と思った。(Cさん)

図書館、図書室を活用し、子どもが本と出会う場面を楽しくマネジメントすること。
これも教師に求められる役割の一つと言えます。

ぜひ、オープンキャンパス等で来校される際は、本学自慢の図書館ものぞいていってください!
 

(学校教育学類:大谷 航)