【学校教育学類】授業紹介「生徒指導」ケースメソッドで学ぶ
2024/06/21
教員養成課程のなかには、教育実習や教科教育法に混じって、「生徒指導」に関する授業があります。
「生徒指導」にはどんなイメージがあるでしょうか?
実際に学生にたずねると、「トラブル・問題が起こったときのもの」、「厳しい先生が担当する」、それから「校則を守らせること」などがよく挙がります。
確かにそういった事実や傾向もありますが、実際にはより広い支援を含んでいます。
広く重層的な支援を含む「生徒指導」を、大学の教室でどう学べるのでしょうか。
試行錯誤の途中ですが、「生徒指導」の授業ではカジュアルなケースメソッドを採用しています。
この方法では、履修者が事前にケースと呼ばれる短い匿名事例を受け取り、そのケースを読み込んで、事例内の生徒指導上の課題に対する対応計画を作成していきます。
対応計画を持ち寄って授業内でグループ・全体討議を行うと、毎回、時間いっぱい白熱します。
最大で40名余りの履修者規模だからこそ成立する形式ですが、疑問も議論も尽きません。
一番最近に行ったケース検討の感想を、少しだけご紹介します。
<ケース後の学生の振り返り>
「一人で解決するのではなく、チームを組んだりする必要があると学んだ。」
「〔補:いじめを扱ったケースで〕こうなる前から普段の生活で児童と多くコミュニケーションをとり、未然防止に尽力したいと思いました。」
実は、これら学んだことと同じくらい多くの「こんなときはどうすればよいのだろう?」という新しい問いが、振り返りで提出されてきます。
生徒指導は絶えず答えを探す営みであると、学生と日々再確認しています。
(学校教育学類:梶川 萌)
グループ検討の様子