尚絅学院大学

学校教育学類 お知らせ

【学校教育学類】 教育実習での「関わり」を広げる,深める (五十嵐)

2023/12/05

 3,4年生が,宮城県内外の小学校,中学校,支援学校にお世話になった教育実習も,あと数名を残すのみとなりました。

 
 私も何校か訪問し授業を参観させていただきました。額に汗をにじませ授業をする実習生と,その思いに応えようと取り組む児童,生徒。若い世代の真剣な取り組みは,観る者の心を揺さぶります。

 
 何より,お忙しいにもかかわらず,学生を指導してくださる先生方の,後進を育てようという思いも強く感じました。「私たちも,かつて指導されたように,自分たちの後輩を育てていきたいのです。」「「ブラックな仕事」というイメ-ジだけで決めないで,学校の様子を具体的に見て学んでほしい。」という教育に対する熱い思いに,支え続けられた教育実習でした。学生にとっては,大学での学びの成果を確かめること以上に,今後取り組むべき課題がより明らかになったようです。

 
 この得難い経験を,小学校,中学校2校での教育実習を終えた学生に「教職概論」で話をしてもらいました。報告した学生が実習で大切にしてきたことは,「児童生徒と関わる」,「教材研究を行う」,「時間や約束を守る」,「児童,生徒の見本となるよう努める」ことだそうです。若者ならではの瑞々しい語り口に触発されたのか,講義を終えてからも学生を囲んでの話がしばらく続いていました。

 
 普段とは異なる「他者」との関わりのなかで,それだけに忘れ得ぬ深い学びの機会を得る。学生にとっては,これまでの教育体験を振り返り,今の学校の状況を知り,今後の職業人生を展望するという,自身の「過去-現在-未来」を紡ぐ機会にもなったに違いありません。

 
 貴重な機会を与えてくださいました,各教育委員会ならびに,実習校の先生方,そして児童・生徒の皆さんに心より感謝申し上げます。