尚絅学院大学

学校教育学類 お知らせ

【学校教育学類】教育実習に向けて:「板書」の授業(大谷)

2023/11/02

 私が小学生だったとき、そして大人になり小学校教員として勤めたときのことです。グループワークや委員会の書記を決めるとなると、教室では必ず次のようなセリフがどこからともなく出てきました。
 

「○○ちゃん、字がきれいだから書いて」
 

 皆さんも経験があるのではないでしょうか。そう、子どもにとって「きれいな字を書ける」というのは、いつの時代もステータスなのです。
 

 では、子どもが学校の中で一番目にする手書き文字は? やはり、教師の板書です。私自身、教育実習先の指導教官にも、採用されて最初の授業参観で保護者にも、割とシビアに見られた記憶があります。「先生は字がうまいものだ」という、ありがたくも恐ろしい先入観が影響するのかもしれません。
 

 先日、国語科に興味が深い3年生が受講している「国語科教育法Ⅳ」の授業で、板書の練習をしました。黒板に上手な字を書くというのは案外難しいものです。机上の紙に書くときは腕を支えにできますが、黒板に書くときはできません。さらに国語は基本的に縦書き。下の方に板書が進むにつれ、窮屈な姿勢で書かなければいけなくなったり、文字が小さくなっていったり……。黒板の目の前ではうまく書けているつもりでも、教室の後方から自分の板書を見直すと「あれー!?」と首を傾げる学生が続出でした。
 

生徒役の学生が見やすいよう、しゃがんで書いています。

生徒役の学生が見やすいよう、しゃがんで書いています。

 きれいに見やすい文字で書くというのは大前提ですが、板書は単なる記録だけではなく、「学習の振り返り」としての役割ももちます。1時間の授業が終わった時、黒板に書かれていることを見ればどんな流れで、何を考えたのか分かるのが理想的な板書と言えますし、このような板書を基にしたノートならば子どもも復習に役立てることができます。
 

 授業の後半は、教材文を基に板書計画を立て、模擬授業を行いながら実践的な板書のトレーニングを行いました。実際の教室では、子どもとリアルタイムで対話を行いながら、必要に応じて随時板書をしていきます。一朝一夕に身に付く技術ではありませんが、教師としての必須スキル。受講した3年生は一生懸命取り組んでいました。


 現在、先んじて実習が始まった学生は実際の子どもたちを前に初めての授業の真っ最中。緊張しているでしょうが、板書の授業で学び得たことを少しでも意識して自分の授業に役立てられていれば幸いです。
(学校教育学類:大谷 航)

模擬授業。記号を使って考えの共通点をまとめています。

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