【子ども学類】映画「普通に死ぬ」上映会(於:仙台市戦災復興記念館)
2025/02/07
仙台市戦災復興記念館で、1月17日午前午後上映会が行われました。
その前に学生たちは、会場地下にある仙台空襲の資料展示室を見学しました。何を感じたでしょうか。
映画鑑賞と監督によるアフタートーク後に提出された学生の感想が素晴らしかったのでいくつか以下紹介します。(東)
映画「普通に死ぬ」。学生の感想と考察(抜粋)
当日のチラシ
●貞末監督のお話を聞いた時、私の中でとても心に刺さる言葉がありました。それは、「支援をするというのは、自分が何かをしてあげる、じゃなくて一緒に自分の心を震わせること」という言葉です。私は将来、児童養護施設で働きたいと考えています。その理由としては、「辛い思いをした子どもたちに幸せや喜びを心から感じてもらいたい、支えたい「サポートしてあげたい」というものでした。しかし、私のこの言葉は間違っていたのだと気づきました。どちらも「私が〜をしてあげたい」という意味合いになってしまうからです。「心の震えを取り戻す」「いっしょに心を震わせる」「地域で支え合う」ことの重要性を学びました。
●この映画を通じて、自分ならどのように最期を迎えた以下、自分らしい「生と死」とは何かについて考えざるを得なかった。死を迎える過程において、何を大切にしたいのか、どのような選択をするのかといった問いが浮かんだ。同時に、自分だけでなく、周囲の人々に対しても、彼らが自分らしい人生を送るために自分はどのように寄り添うべきかを考えさせられた。…「死」をタブー視するのではなく、人生の一部として捉えながら、日々をより充実させることを心がけていきたい。日常の小さな幸せを見逃さず、、後悔のない人生を目指して生きることで、自分自身も、「普通に死ぬ」準備をしていけるのではないかと感じた。
貞末監督アフタートーク
●「自立」について…私たちが想像する自立とは違い、一人で何でもすることが自立ではなく、周りの支えや助けをもらい、変わりゆく日々の中で現実と向き合いながら生きることが…自立につながると感じた。もしかしたらこの自立の考え方は彼らだけでなく私たちも同じなのかもしれない。
●母親との急な別れのシーンは胸が苦しくなるような思いでいっぱいになった。障がいがあったとしても、人間としての考え方や感じ方は一緒だと思った。
監督に質問と感想を述べた学生たち
●「こっちの世界とあっちの世界が呼応する。」私には関係ない、他人事、違う世界の話ではなく、呼応できるのだ、繋がって同じ世界にできるのだと気づかされました。
●「共助」という言葉が印象に残った。どうしても障害者は援助者に助けられているイメージが大きいが、私たちもまた命の尊さを彼らから学び、「普通」「自立」について考えるきっかけを与えられている。「重症心身障害児・者にも人生の物語がある」という監督の言葉を重く受け止め、保育者になることを志す身として、今一度、命について考えなければならないと強く思わせられる映画であった。