【子ども学類】「子どもの保健Ⅲ」(3年)と「子どもの健康と安全」(2年)の授業紹介
2024/12/02
この授業は、子どもが健康で安全に生活できるよう、保育者として基本的な知識や具体的な方法を学ぶ授業です。カリキュラム移行のため、今年度は旧カリキュラムの3年生、新カリキュラムの2年生が別の科目名をそれぞれ受講しています。
1. 「救急処置および救急蘇生法」
毎年、名取市消防本部の方々に講師をお願いして実施しています。日頃、救急現場でご対応されている消防職員の方々に、具体的でわかりやすい講義と実演をしていただきました。その後、少人数のグループになり、救命処置の流れに沿って演習を行いました。この授業では、乳幼児に対する心肺蘇生法、AEDの使用方法、気道異物除去法について、正しい知識と実践力を身に付けることを目指しています。
学生の感想
・成人の心臓マッサージとAEDの使い方講習は受けた経験がありましたが、乳幼児の講習は初めてでした。園で給食中に窒息したり、バスの中で熱中症になる事故が実際に起きたりしているので、いざという時のために今回のような講習を受けることは大切だと思いました。また、保育現場では普段から他の先生とのチームワークを大事にしていざという時に連携できる体制を整えておくことが必要だと思いました。
・胸骨圧迫やAEDの使い方など実践させていただきました。私が保育者になった時、子どもたちの命を守ることができるのは私たち保育者しかいないのだと思いました。救急車が到着するまでやれることはたくさんあり、やるのとやらないのとでは、命が助かる可能性が大きく変わることを学びました。授業でも緊張したので、実際に現場に出くわしたときはもっと緊張してしまうと思いますが、学んだことをしっかり頭に入れ、命を救うお手伝いができるようにしておきたいと思いました。
2. 「感染症の集団発生と予防、対応」
感染によって使用する消毒薬や消毒方法が異なることを学んだ後、感染性胃腸炎(ノロウイルス)を想定した嘔吐物処理の演習を行いました。ゴミ袋から作ったエプロンを用いて、「防護具の装着→汚物処置の手順→防護具を外す順番や方法」を実践しました。
学生の感想
・飛沫感染や空気感染など以前学んだことを振り返りながら、吐物処理の動画をみた後、実際にゴミ袋で防護服を作り一連の流れを行いました。周りにいる人たちはもちろん、処理する自分も感染しないように吐物処理の手順、マスクや防護服の外し方など正しいやり方を知っておくのはとても大切なことです。実際に現場で嘔吐してしまった子どもがいた際、焦るのではなく冷静に対応することができるようにしていきたいと思いました。
・子どもが園で嘔吐してしまったとき、どのような対応をすればいいのだろうと迷うのではなく、対応の仕方をしっかりと理解しておくことが感染防止につながると感じました。私は実習先で嘔吐の現場に2回も立ち会う機会がありました。そのとき保育教諭のみなさんが手際よく子ども達にも対応し、対処していたのでとてもすごいと感じました。その場の処理も大事ですが、その間の子ども達の対応も保育教諭同士で協力して行わなければいけないということを学びました。
(文責:金野 智津)