尚絅学院大学

子ども学類 お知らせ

【子ども学類】卒業生がゲストスピーカーに来てくれました(保育所実習)

2024/09/25

子ども学類では、3年生の5月(保育所1)、6月(施設実習)、8月(保育所2)があり、先月末に今年度の保育実習を終えたところです。今回は、最後の実習前に保育士として現場で活躍している卒業生に来ていただき、保育所実習2に向けてのアドバイスをいただきましたので、その模様をお伝えいたします。

卒業生について

2024年8月1日(木)の保育実習指導2の授業で、保育所で働く卒業生(相澤佑紀先生)に来ていただき、貴重な講話をいただきました。
相澤先生は、尚絅学院短期大学の保育科に入学し、卒業後本学の保育専攻科に進み、合わせて4年間尚絅で保育を学びました。卒業後は、仙台市内にある社会福祉法人きぼこ「あさひの森保育園」に保育士として入職し、現在は保育現場の中核として活躍しております。ちなみに、あさひの森保育園はこの記事を書いている前田も9年間保育士として勤務しており、相澤先生とは一緒のクラスを担任したこともあり、同じ保育観を大切にしてきた仲間でもあります。
相澤先生は、これまで0歳児から年長クラスまで幅広い年齢のクラスを担任しており、保育の経験はもちろん現場での実習生への指導のご経験も豊富ですので、今回のテーマである「保育所実習2に向けての準備と実習への心構え」についてご講話をいただきました。


主な講話の内容

1)自己紹介
 相澤先生が保育士を目指したきっかけ、尚絅の保育科を目指した理由、専攻科の研究テーマ、就職活動の実際について、相澤先生が大切にしている保育観について、具体的なエピソードを交えてお話しいただきました。

2)実習生の中心活動の事例
・小麦粉粘土(4歳児)
・シャボン玉(5歳児)
・おばけごっこ(3歳児)
 これまで実習生を指導してきた中で、上記の事例を踏まえながら実習生に期待する行動、準備、心構えなどをお話ししていただきました。

3)保育場面の紹介
・アイスクリーム制作(1歳児)
・泡遊び(2・3歳児)
・小麦粉粘土(4歳児)
・片栗粉遊び(5歳児)
 現在、保育園で行われている夏の遊びを写真付きで年齢別に紹介してくださいました。また、子どもたちは小さい頃から保育園で様々な素材に触れ、乳幼児期にいろいろな感触を味わうことの積み重ねが大切だと教えていただきました。

4)実習生に伝えたいこと
・生活面は楽しんで進めよう(生活の節目など)
・中心活動は子どもたちと遊べるチャンス(実習に失敗はない)
 特に、2つ目の「実習に失敗はない」ということを強調されておりました。子どもたちも実習生も、実際に体験することで多くの学びが得られるので、子どもと一緒に楽しむ気持ちで実習に臨んでほしいとおっしゃっておりました。また、講話終了後、学生からは質問がたくさんあり、学生の質問や悩みに対し、一つひとつ丁寧に、親身になってアドバイスをする様子が印象的でした。まさに一人ひとりを大切にする保育士の姿勢が表れていると感じました。


卒業生と大学との繋がりを大切に

尚絅は宮城県内でも古くから保育者養成をしており、今年で88年目となります。ですから、宮城県内や東北各地には多くの卒業生が保育士や幼稚園教諭、保育教諭、児童福祉施設等の職員として活躍しており、中には主任や園長先生になっている方も多く、卒業生を通じて保育現場と大学とのつながりを大切にしております。

今回は、保育の第一線で働く本学を卒業した相澤先生に貴重なお話をいただき、学生たちはその学びを踏まえて無事に保育所実習2を終えることができました。相澤先生ありがとうございました。

 


学生の感想(抜粋)

最後に、相澤先生の講話を聞いた学生の感想の一部を紹介します。

・本日は貴重なお話をありがとうございました。今は保育所実習2で行う中心活動に頭を悩ませていたのですが、子どもたちの姿に合わせて経験の積み重ねがどれくらいあるかどうかを担任と相談しながら進めていくと良いというお話を聞き、とても安心しました。制作活動も運動遊びも、子どもたちが楽しんでいる姿を想像しながら考え、子どもたちにとって楽しい思い出になるようにがんばりたいと改めて思いました。
・相澤先生のお話を聞かせていただき、子どもたちが汚れるような活動はやらない方が良いと考えていたのですが、「汚れていいんです」と言っていただき、活動の考えの幅がさらに広がり、中心活動がとても楽しみになりました。また、いろいろなアイディアを知ることができてとても参考になりました。
・実際に働いている保育士からたくさんの話を聞くことができてとても貴重な時間となりました。中心活動の事例や保育場面を詳しく教えていただいたので、自分の実習に活かしていきたいと思います。私は、4歳児クラスで中心活動、全日実習をするので、小麦粉粘土を取り入れてみようと思っていますが、どのような活動が子どもたちに刺さるのか、興味を持ってくれるのかをしっかりと考えて、いろいろな経験ができるように活動を考えていきたいと思います。本日はありがとうございました。
・今回、中心活動のお話や保育場面の紹介をしてくださり、とても勉強になりました。中心活動のお話では、具体的な説明でイメージしやすく、実習の際に参考にしたいと思います。保育場面の紹介では、写真もあって年齢ごとの活動の違いに気づくことができました。同じ活動でも年齢によって発達段階を考えて活動の環境構成や進め方を工夫していくことが大切だと学びました。
・実際に保育園で子どもたちが活動している写真を見ると、みんなの笑顔や夢中になっている様子が印象的で、自分も活動を通して子どもに遊びを心から楽しんでほしい気持ちがより芽生えました。子どもたちが今まで経験してきたことを踏まえ、活動を考える、修正する大切さを学びました。そして、様々なことを園で経験してほしいという思いから、貴重で充実した活動内容を研究していくことが重要だと気づきました。
・今日は、現役の先生からお話を聞くことができてとても勉強になりました。子どもたちの小さい頃からの経験の積み重ねで活動の幅が広がるため、とても大切だと感じました。就職も近づいてきて、保育士、幼稚園の先生でどちらが良いか考える機会が増えてきました。今回の講義で、乳幼児は五感が育つ時期で、様々な経験が重要になることを学び、保育士として子どもたちに様々な経験を提供して一緒に遊ぶのも良いと思いました。
・相澤先生のお話を聞いて、子どもたちが満足することや楽しいと思える遊びや活動を考えることが大切であり、活動を考える自分も一緒に楽しむことが重要なのだと学ぶことができました。私は実習に対して失敗したらどうしようという気持ちが大きかったのですが、「実習に失敗はない」というお話を聞いて、自信をもって一緒に楽しむ気持ちを大切にがんばりたいです。