SPレコードで童謡を聴いて戦中戦後の子どもと保育に思いを馳せる
2023/01/23
cafeおりおんマスターの小泉喜作さん
幼児教育論の授業に特別講師小泉喜作さんをお招きしました。
戦中戦後の童謡について解説を交えながら、SPレコードによって当時の音そのままを再現してくださいました。そして、当時の子どもたちと保育について思いを馳せました。以下、学生たちの感想です。
初視聴・SPレコード
音質がレトロな感じで、初めてレコードの音を実際に聴きましたが、とても良いなと思いました。
初めて生のレコードの音声を聴きとても感動しました。現在のようにCDプレイヤーなどがなく、今に比べると非常に不自由であったはずなのに、レコードがあり、音楽が存在し続けて、今もたくさんの音楽があるということが素晴らしくすごいことだと実感しました。
電気を使わずに手で回して使用しているのにとても驚きました。音に趣があって独特の深みと音質が聴いていてとても心地よかったです。
ネットで30万もあればあのような物が買えると思うと、お金を貯めたくなってしまいます。是非、自宅で音楽を聴いてみたいと思いました。
歌詞の背景を知って
私たちが知っている曲が昔は戦争に合わせた歌詞だったと知り、穏やかで楽しい曲調に戦争に関わる言葉が乗せられていると思うと悲しい気持ちになりました。
童謡の歌詞を見て、戦時中に子どもにすら戦争への意識を高めさせようとする風潮があったのだろうかと感じた。
戦時中に多くの童謡が放送禁止・レコード販売禁止になったこと、そして戦後にはそれらを復活させるために奮闘した人々がいたことを知りました。彼らはきっと戦中の非情を身に染みて体験していたから、次の世代にはそれを知らせまいとしたのではないかと思います。私たちはその素晴らしい志の上に立っているのだと思うと、顔も名も知らない彼らに畏敬の念が湧いてくるようでした。
「お山の杉の子」の作曲者は佐々木すぐるという人で、尚絅の校歌の作曲もした人だと知った。この曲はおばあちゃんもたまに歌っていたりする。歌ごとに背景があるのが興味深い。「君が代」についても。
子ども・保育について思い巡らす
最近あった保育士が子どもを虐待した事件についての話がありましたが、保育士の給料や保育士への待遇が仕事の大変さに見合っていないという話に共感しました。
知っている曲も多かったですが、どんな歌詞であっても元気いっぱいに歌う子どもたちの姿が浮かんできて、不思議な気持ちになりました。
*今回、聴かせていただいた曲は次のとおりです。
この道/むすんでひらいて/茶つみ/とんがり帽子/お山の杉の子/森の水車/汽車ポーポ/桃太郎
戦時中の保育所の集団疎開や戦後のエリザベス・サンダース・ホームのことを学んできた直後でしたので、その流れで当時の音楽を聴けてよかったと思います。(東)
資料を見ながら聴く学生たち
蓄音機
講義後も真剣