AI時代の「人間力」を考える
尚絅学院大学 学長 髙木 龍一郎

現在、社会はAI(人工知能)という強力な技術基盤を手にし、利便性は飛躍的に向上しました。しかしその一方で、さまざまな社会問題が顕在化しつつあります。例えば、極めて精巧な偽動画や偽音声が悪用され、選挙への干渉や詐欺、個人の名誉毀損等が深刻化しています。これは、利便性・効率性の追求ゆえに、人間自らが思考し、責任を引き受ける力が希薄化しているからといえます。
だからこそ本学は、キリスト教精神に基づく他者理解を基盤に、AI等の高度な情報技術を「善き目的」のために使いこなす力、すなわち、揺るぎない倫理観を備えた「人間力」の涵養を重視し、自ら考え行動できる人材を育てることが大事であると考えます。
本学が重視する地域社会との連携を通じて、現実の課題に向き合い、他者と協働する経験こそが、これからの時代を生きる学生の糧となると確信しています。
髙木 龍一郎プロフィール
- 東北大学文学部哲学科中退
- 東北学院大学法学研究科博士後期課程終了(法学博士)
- 東北学院大学法学部教授、同大学法学研究科教授、法科大学院教授
同大学法学部長、総務担当副学長、学校法人東北学院常任理事(人事・労務担当)を歴任 - 社会的活動:弁護士、財務局・国政局入札監視委員会委員。