尚絅学院大学

ボランティアチームTASKI

復興大学災害ボランティアステーション事業「10年のTASKIリレー」オンラインリレートークを開催しました

2021/03/15

3月6日(土)に、オンラインリレートークイベント「10年のTASKIリレー」を開催しました。
2011年3月11日から10年を迎えるタイミングに合わせ、TASKIの卒業生3名と現役生が、10年にわたって活動をしてきたそれぞれの経験やTASKIで学んだこと、震災やボランティアについて思うことなどをリレートーク形式で発表しました。千葉県や兵庫県などから約30名が参加しました。

 

■第一部「仮設住宅での活動と発信」

 第一部では、まず初めに健康栄養学科4年生の下山陽子さんが、ボランティアチームTASKIの活動について紹介。下山さんは特にSNSでの発信にも力を入れており、自身の取り組みと合わせて発表しました。
 次に卒業した先輩2名から「仮設住宅での活動と発信」について発表がありました。
 一人目のスピーカー、斎美紀さん(人間心理学科2013年度卒)は、2011年当時の自身の被災体験や震災直後のボランティア活動、TASKI結成の経緯、自ら被災地での活動を始めたというTASKIの原点を伝えました。
 二人目のスピーカー、渋谷佳代さん(表現文化学科2016年度卒)は「今伝えたいこと」と題して、仮設住宅での活動、住民さんとの寄り添いの活動、特に力を入れていた「つたえる」活動について発表しました。
 

左:下山さん、中央:斎さん、右:渋谷さん

左:下山さん、中央:斎さん、右:渋谷さん

■第二部「被災地の変化と学び」

 三人目のスピーカー、伊藤ちひろさん(人間心理学科2018年度卒)は残念ながら当日参加できませんでしたが、自身の活動の経験や阪神淡路大震災のあった兵庫県神戸市を訪れ、他大学と連携しながら学んだことなどのメッセージを届けてくれました。
 四人目のスピーカー、健康栄養学科4年生の逸見彩絵さんは、4年間の活動を通して得られた学びや今の思い、伝えたいことなどを語りました。また、東日本大震災から10年の今、改めて「復興」について考え、自身が思う「復興」について伝えました。
 

左:逸見さん、中央:伊藤さん

左:逸見さん、中央:伊藤さん

■第三部「つなげる・つづける・つたえる」

 第三部では、現役の学生から今年度コロナ禍の中で行った遠隔の活動や、兵庫県の大学生と連携してオンラインで行った活動について報告がありました。オンラインでも工夫しながら活動と学びを継続させ、「自分たちに何ができるか」を考えています。
 最後に、1年生、2年生のメンバーがTASKIに入ったきっかけや、今後活動したいことなどをリレー形式で発表しました。

左:加賀さん、中央:髙橋さん

左:加賀さん、中央:髙橋さん

■アンケートに寄せられた感想

・初めて、東日本大震災のボランティア活動について話を聞くことができましたが、自分たちにできることを考えて積極的に動いている方々を見てとても心が動かされました。
被災地の方に寄り添うことも大事だが、「住民の自立の妨げになるのではないか」という事も考えて活動しており、寄り添うだけが支援ではないのだと気づき、ボランティアの在り方を見直すことができました。今日のお話を聞いて、私の出身地である沖縄県にもこのお話しを伝えられるようになりたいと思いました。
・今回初めてTASKIの先輩方のお話を聞くことができ、TASKI発足の過程や現地の変化に伴う活動の目的や内容の変化を知ることができ、学びとなりました。皆さんの発表も聞きやすく、参加できて良かったです!
・学生の皆さんが自分の言葉で,自分の考え続けてきたことを率直に語ってくれた姿が感動的でした。被災地の10年とともに走り続けてきた,学生の皆さんなりの10年,そしてTASKIの成長があったんだなと,改めて思いました。これからも襷をつなぎ続けてください。
・東日本大震災後に被災地支援に行ったときに感じた、「なにかをしてあげる」ことではなく「寄り添う」ことが大切だという気持ちを思い出せた。数年後に閖上を訪れたときの語り部さんの「(震災を)風化させたくない」という言葉を思い出し、一緒に訪れた高校生ボランティアの子たちが、「いつかまた訪れたい」と言っていたことも思い出した。私にとって風化されつつあった、大事なことを思い出させてくれました。