2021年度 尚絅学院大学市民大学講座(第4回)が開催されました
2021/12/17
「尚絅学院大学市民大学講座」は本学の地域貢献事業の一つとして行っている、市民の皆さまに向けた教養講座です。
毎年、テーマ・内容を変更して実施し、今年度は4つのテーマで開講いたします。
12月15日(水)地域連携交流プラザ(イオンモール名取内)を会場に今年度第4回目が開催されました。
田島 裕之先生(総合人間科学系 心理部門 教授)を講師として、「行動に影響している”できごと”を見つけ出す~行動分析学の考え方~」をテーマに行われました。
講座では、心理学の一分野である行動分析学の「行動」についての考え方について紹介されました。
行動分析学が考える「行動」とは、生体の(身体の)動きのことで、「行動」であれば必ず動詞で終わる形で表現できること(例:歩く、話す等)や、動詞で終わる形で表現できることでも「動き」でなければ「行動」ではない(例:会議に欠席する、静かにする)等の説明がありました。
続いて「行動」の原因を何に求めるか?について考えました。
私たちは、人の「行動」の原因は「行動」の直前にその人の内側で生じたできごとに行動の原因があると考える傾向が高いといいます。しかし実際は、人の「行動」の原因は、その人の「行動」の直後に外側で生じたできごとが大きく影響しているという説明がありました。
最後に「行動に影響している”できごと”を見つけ出す」方法として、機能的アセスメント(ABC分析)が紹介されました。
その人の行動に影響するできごとを見つけ出すことで、行動を生じやすくしているか、生じにくくしているかを判断することができると説明がありました。
自分自身やある人の、ある「行動」の生じやすさを変えたいと思うのであれば、行動に影響する要因をその人の外側で生じるできごとの中から見つけて、その人の行動の直後に何が起こっているかに着目してほしいと締めくくりました。
今年度の尚絅学院大学市民大学講座はすべて終了しました。ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。