尚絅学院大学

教員紹介

池田 和浩 (いけだ かずひろ)

池田 和浩

所属
心理部門 
職位
准教授 
学位
博士 
担当科目
【学科】心理学実験,認知心理学実験演習,卒業研究 【学類】知覚・認知心理学,心理学研究法,心理学統計法 

授業担当分野の概要(卒業研究を含む)

1)感覚知覚,記憶,感情など,人の認識の中核を担うシステムの働きを紹介

2)感覚知覚,記憶,感情など,人の認識の中核を担うシステムの働きを実験(卒業研究を含む)                                                  

研究分野と所属学会

【研究分野】認知心理学
【所属学会】日本心理学会、認知心理学会、東北心理学会 、日本臨床発達心理士会、日本創造学会、Psychonomic Society

研究のキーワード

記憶、感情、ほめことば、創造性

現在の研究テーマ

1)概括化した記憶を改善する転換的語り直しの認知基盤および心理行動的波及効果の解明

2)実践的“ほめ”モデルの構築およびトレーニングプログラムの提供

研究成果の概要

1)辛い記憶をどのように語り直すことが、外傷後成長を促しうるのかについて検証した結果、語り直しには2つのステージが存在すること、複数回の語り直しが記憶の肯定感を高め、自己成長感を促すことが示唆された。

2)作品制作時に与えられるほめ言葉の効果および制作場面の共行動の効果を検証した結果、共行動が独自性の評価を高めることを見出した。また、客観的な他者評価が付随する評価軸(展示日数、閲覧人数)においては、自尊心と自己愛の媒介効果が異なることを明らかにした。

3)ネガティブな自伝的記憶に対して行われる熟慮的推論過程と言語化が、トラウマ記憶の特徴を減衰させうるのかどうかを検証した結果,ネガティブなイベントの肯定的な語り直しはネガティブな語り直しに比べてトラウマ指標を低めることが確認された。

主な業績(研究実績・作品発表)

1) 池田 和浩 (2019). テクノロジーの歴史. Cブレイジ(著),西浦(監訳),北欧スウェーデン科学する心を育てるアウトドア活動事例集,北大路書房,71-91.
2) 池田 和浩・西浦 和樹・川崎 一彦 (2018). 2017年スウェーデン視察報告:北欧の実践的福祉・教育政策および心理的支援の理解,尚絅学院大学紀要,75,45-62
3) 池田 和浩・西浦 和樹・川崎 弥生 (2016). 独創性の高い作品制作に関連する心理学的要因: 個人特性を媒介したほめ言葉と共行動の効果の検討、日本創造学会論文誌、20、 49-64.
4) 小泉 嘉子・池田 和浩・飯島 典子 (2016). 子どもの行動をどのようにほめているのか:ネガティブな行動特性とネガティブ・フェイスに配慮したほめことばの探索的検証、尚絅学院大学紀要、71、65-82.
5) 野田 奈津実・池田 和浩 (2016). セリの利用拡大に向けて-実態調査から見た課題-、尚絅学院大学紀要、71、1-15.
6) 荒木 剛・佐藤 拓・菊地 史倫・池田 和浩 (2015). 自我違和感尺度日本語版(EDQ-J)作成の試み、精神医学、57(5)、353–358.
7) 池田 和浩・小泉 嘉子・飯島 典子・川崎 弥生・西浦 和樹 (2014). 効果的にほめるには?:ほめと共同作業が内発的動機に与える影響、尚絅学院大学紀要、67、73-82.
8) 池田 和浩・仁平 義明 (2013). 2種類の感情的な転換的語り直しが中性的な物語記憶に与える影響、尚絅学院大学紀要、65、59-69.
9) 池田 和浩 (2013). 尚絅学院での研究・教育に対する抱負、尚絅学院大学紀要、65、5-8.
10) 池田和浩 (2012). 研究紹介 – 近年の研究成果、 尚絅心理学論集、5、19-21.
11) 池田 和浩 (2012). 楽しいときには良いアイディアが生まれるのか?:想起された記憶の感情価、認知的覚醒度および思考時間の長さが創造的思考の生成数に与える影響の検討、尚絅学院大学紀要、63、31-41.
12) 佐藤 拓・荒木 剛・菊地 史倫・池田 和浩 (2012). 統合失調症型パーソナリティと思考コントロール方略の関連、新潟リハビリテーション大学紀要、1(1)、31-36.
13) 池田 和浩・澤邉 裕子・安井 朱美・西浦 和樹 (2011). カードゲームを用いたブレインストーミング法による心理的ストレス低減効果の検証、山形大学人文学部紀要、17(2)、21-33.
14) Kazuhiro Ikeda (2010). Effects of the Length of Retention Intervals and Metacognition of Prospective Memory Ability on Event-based Prospective Memor y Performance. Tohoku Psychologica Folia, 69, 61-68.
15) 池田 和浩 (2010). 転換的語り直しによる自伝的記憶の変容に関する研究、東北大学文学研究科博士論文. 第339号.
16) Kazuhiro Ikeda. (2009). The Effects of Perspective Switching on Retelling Stories, Tohoku Psychologica Folia, 68, 63-70.
17) 池田 和浩・仁平 義明 (2009). ネガティブな体験の肯定的な語り直しによる自伝的記憶の変容、心理学研究、79(6)、481-489.
18) Kazuhiro Ikeda & Miho Shibayama (2007). Gender Differences in the Effects of Autobiographical Advertisements on Autobiographical Memory, Tohoku Psychologica Folia, 66, 89-96.

受賞

日本心理学会優秀論文賞受賞(2009)
日本創造学会論文賞(2017)

主な地域・社会貢献活動

日瑞国交樹立150周年 Motala市親善大使
臨床発達心理士(第04044号)
大河原町保育所等巡回相談事業(2019~現在)
認知心理学会編集委員会事務局 (2013~2016)
仙台市教育委員会の「確かな学力育成」に関する連携事業(2010)

主な学内活動

学類教務担当(2018~現在)
教育開発支援センター委員(2018~現在)
海外交流推進委員会(2016~2017)
広報委員会(2016~2018)
PBLワーキンググループ(2013~2015)
進路就職部(2013~2014)
サークル顧問(2011~現在)