教員紹介
兎澤 聖 (とざわ あきら)
- 所属
- 教育部門
- 職位
- 准教授
- 学位
- 修士(社会福祉学)
- 担当科目
- 社会福祉、社会的養護、社会的養護内容、情報リテラシー、基盤演習、保育実習指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
授業担当分野の概要(卒業研究を含む)
1)社会福祉の意義、理念、歴史、制度、現状と課題についての講義
2)社会的養護の理念・原則、具体的な実践、現状と課題についての講義
3)社会福祉援助技術の基礎知識、対人援助についての講義および演習
研究分野と所属学会
【研究分野】児童家庭福祉、社会的養護
【所属学会】日本社会福祉学会、日本児童養護実践学会、日本ソーシャルワーカー協会、東北社会福祉史研究連絡会
研究のキーワード
社会的養護の歴史、社会的養護実践、児童福祉人材育成
現在の研究テーマ
1)岡山孤児院の生活と教育に関わる養護実践の実態
2)児童養護施設初級職員の養護実践
3)「専門機能強化型児童養護施設」の実践と効果
4)児童養護施設職員の自己覚知
研究成果の概要
1)岡山孤児院における生活と教育に関する歴史的資料を分析し、その養護実践の実態および展開過程を解明し、院児の発達と成長や人格形成および独立自活に向けた養護実践の萌芽が内包されていると結論づけた。
2)児童養護施設の初級職員が記述した実践報告書をもとに養護実践の特徴と重要なポイントを明らかにした。その結果、児童養護施設における養護実践は、一般家庭での「養育」の質を越えた専門性に基づく「養護」実践であることがわかった。
3)東京都で独自に制度・運用されている「専門機能強化型児童養護施設」の実践と効果を明らかにし、今後の課題について考察した。
4)被虐待児や障害児等の入所児童が増える中で、児童養護施設の職員に求められる専門技術の中の「自己覚知」に焦点をあて、その概念を明確化するとともに、実践事例を基に「自己覚知」の意義を明らかにした。
主な業績(研究実績・作品発表)
<論文>
1)岩崎浩三・兎澤聖 (2002) 「中世の西洋における子ども観の研究」 岩手県立大学社会福祉学部紀要 5(1), pp1-9
2)兎澤聖・岩崎浩三・本村真 (2003) 「Caring for Deprived Children in Japan」 Japanese journal of social services (3), pp93-105
3) 兎澤聖 (2010) 「児童養護施設職員の自己覚知に関する研究」 『紀要 No.3』 社会福祉法人至誠学舎立川至誠学園児童福祉調査研究室, pp87-102
4)兎澤聖・高橋利一 (2016) 「東京都専門機能強化型児童養護施設への取り組み~モデルづくりから制度化まで5年間のあゆみ~」 『紀要 No.7』 社会福祉法人至誠学舎立川至誠学園児童福祉調査研究室, pp73-83
5)兎澤聖・菊池義昭(2023)「1895年の岡山孤児院の生活と教育に関わる養護実践の実態 : 機業部での養護実践の内容を中心に」『尚絅学院大学紀要』尚絅学院大学,第85号,pp43-58
6)兎澤聖・菊池義昭(2024)「1895年の岡山孤児院の生活と教育に関わる養護実践の実態 :理髪部、マッチ部等と茶臼原農業部での養護実践の内容を中心に」『尚絅学院大学紀要』尚絅学院大学,第86号,pp15-30
7)兎澤聖・菊池義昭(2024)「1895年の岡山孤児院の生活と教育に関わる養護実践の実態 -朝集会での養護実践の内容を中心に-」『東北社会福祉史研究』東北社会福祉史研究連絡会, 第42号, pp24-49
8)兎澤聖(2024)「児童養護施設初級職員の養護実践の特徴-実践報告書からの分析-」『尚絅学院大学紀要』尚絅学院大学,第87号,pp31-47
<著書>
1)マーク・A・ウィントン他(著)、 岩崎浩三(監訳) 『児童虐待とネグレクト:学際的アプローチの実際』 筒井書房、2002年(共訳、「第5章 ネグレクト」担当)
2) マーク・E・コートニー他(著)、 岩崎浩三・三上邦彦(監訳) 『施設で育つ世界の子どもたち』 筒井書房、2010年(共訳、「第2章 グレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国における入所型養護:イギリスの展望」担当)
3) 小原敏郎・三浦主博(編著)『保育実践に求められる子育て支援』ミネルヴァ書房、2019年(共著、「第9章 不適切な養育・虐待が疑われる家庭への支援」担当)
4) 井元真澄・坂本健(編著)『実践に活かす社会福祉』ミネルヴァ書房、2020年(共著、「第6章-4 災害弱者を守るまちづくり」担当)
5) 和田上貴昭・那須信樹・原孝成 (編著)『ワークシートで学ぶ施設実習 : Let's have a dialogue!』 同文書院、2020年(共著、「Lesson14 児童養護施設」「Lesson22 児童発達支援センター」担当)
6)櫻井奈津子(編著) 『子どもと社会の未来を拓く 新・社会的養護の原理(社会的養護Ⅰ)(第15版)』 青踏社、2023年(共著、「第1章 子どもの育ちと社会の役割」担当)
7) 一般社団法人日本児童養護実践学会(監修)『Q&A社会的養育の実践 : 困難を抱える子ども・子育て家庭の支援』ぎょうせい、2023年(共著、「Q7 措置解除・措置変更」「Q18 専門里親」担当)
8) 小川恭子・坂本健(編著)『実践に活かす社会的養護Ⅰ(第2版)』ミネルヴァ書房、2024年(共著、「第1章-2 社会的養護の基本理念」担当)
9) 佐久間美智雄・坂本健(編著)『実践に生かす子ども家庭福祉(第2版)』ミネルヴァ書房、2024年(共著、「第2章 子ども家庭福祉の歩み」担当)
受賞
全国社会福祉協議会児童養護施設協議会「第33回児童養護施設職員研究奨励賞(松島賞)」(2010)
主な地域・社会貢献活動
・社会福祉法人至誠学舎立川至誠学園児童福祉研究所所員(2015年~現在)
・一般社団法人全国保育士協議会 「平成29年度子ども・子育て支援推進調査研究事業(厚生労働省) 保育実習の効果的な実施方法に関する調査研究」 研究員(2017年~2018年)
・名取市地域福祉計画策定委員会委員(2019年9月1日~2020年3月31日)
・名取市社会福祉協議会評議員(2021年6月~現在)
・全国保育士養成協議会東北ブロック研究委員・協力員(2022年1月~現在)
・一般社団法人日本児童養護実践学会 理事(2024年4月~現在)
・名取市地域福祉計画策定委員会委員(2024年9月1日~2025年3月31日)
主な学内活動
・全学FD委員会委員(2019年度)
・教務部委員(2019年度~2022年度)
・入試部委員(2023年度~現在)
その他
【出身地】岩手県盛岡市
【趣味】体力づくり