尚絅学院大学

教員紹介

五十嵐 誓 (いがらし せい)

五十嵐 誓

所属
教育部門 
職位
教授 
学位
博士(教育学) 
担当科目
【学類】 教職概論,教育制度,教育課程論,教育の方法と技術,教職実践演習,基盤演習,基礎実習,学校教育学入門,学校教育学演習 

授業担当分野の概要(卒業研究を含む)

1) 教師の職務の実際について理解し,その意義や課題について理解する。
2)我が国の教育制度・教育法規について理解し,学校の教育活動との関係性について考察する。
3)対人関係能力,児童生徒理解や学級経営力,教科等の指導力など,教師に求められる基本的な資質能力を身に付ける。
4)アカデミック・ライティングの基礎スキル,および基礎的情報リテラシーを修得する。また,学校見学を通じ,自身の今後の見通しを立てる。                                             
5)自己の研究課題をもとに,専門分野について深め,その研究成果を発表する。

研究分野と所属学会

【研究分野】 教師教育学,教育方法学,学校図書館学,社会科教育学

【所属学会】 日本教師教育学会,日本教師学会,日本教育方法学会,日本学校図書館学会,日本社会科教育学会,TEAと質的探究学会

研究のキーワード

1) 教師の職能発達
2) リフレクション
3) 授業研究
4) 学校図書館
5) 教育経営  

接続可能な開発目標(SDGs)

  • 4.質の高い教育をみんなに
  • 5.ジェンダー平等を実現しよう

現在の研究テーマ

1) 教師の職能発達の実相について,ライフヒストリ-分析をもとに考察する。
2)「教職課程科目」における,学習を深化させるアクティブ・ラ-ニングの手法を実践を通じて検討する。
3) 学校図書館経営のあり方を,公共図書館との連携の観点から分析する。

研究成果の概要

1)小学校,中学校,高等学校教師を対象にした量的手法(アンケ-ト調査)により,職能発達の要因,時期について教師個人の環境や社会的要因を含めて明らかにした。また,学校や教師の持つ歴史性,変容性,そして多様性といった特徴を持つ職能発達の実相を,質的手法(ライフヒストリ-分析)によって明らかにした。

2)教師としての職能発達を「反省的実践家」像に求め,教師の実践知に注目し授業を実施するうえでの実践的知識を分類し,その具体的内容を明らかにした。その上で,リフレクションを内包する「反省的授業研究」の手法を提起し,これが構成される要件について,授業を分析することで明らかにした。

3)大学におけるアクティブ・ラ-ニングを実践する上で,「多様な視点の共有化→知識の内化と方向づけ→収集・分析と再構造化→知識の外化と批評→省察」という枠組みを設定し実施することで,学習指導内容の工夫や,多様な情報収集方法の試行など,学生の意欲的な取り組みが見られ,学校図書館の活用能力の育成を図ることができた。

主な業績(研究実績・作品発表)

<論文>

1)「小学校長の信念の連続性と形成時期-複線径路等至性アプロ-チ(TEA)による教職生活の分析をもとに-」,『尚絅学院大学紀要』85,pp.89-104,2023年。
2)「「学校の活力を高める学校評価・教職員評価」~地域と共に歩む学校づくりに生かす「協働型学校評価」の在り方3年次~」(共著),『令和2年度仙台市校長会研究紀要』,pp.6-7・15-22,2021年。
3)「学校図書館を活用したアクティブ・ラ-ニングのあり方に関する検討-教員養成大学における「学習指導と学校図書館」の実践を通して-」,『学校図書館学研究』19,pp.89-99。2017年。
4)「校内研究を中核とした図書館活用教育の展開-仙台市立太白小学校の取り組みをもとに-」,『学校図書館学研究』14,pp.77-84,2011年。
5)「社会科における教師の職能発達に関する開発的研究(1)-「反省的な授業研究」と「自由討論形式の授業研究」の比較分析を中心に-」,東北大学教育学研究科研究年報』57(1),pp.191-210,2008年。
6)「社会科における教師の職能発達に関する調査的研究(5)-高等学校教師E,Fのライフヒストリ-分析を中心に-」,『東北大学教育学研究科研究年報』56(1),pp.151-172,2007年。78)「社会科における教師の職能発達に関する調査的研究(4)-中学校教師C,Dのライフヒストリ-分析を中心に-」,『東北大学教育学研究科研究年報』55(2),pp.109-129,2007年。
7)「社会科における教師の職能発達に関する調査的研究(3)-小学校教師Aのライフヒストリ-分析を中心に-」,『東北教育学会研究紀要』9,pp.1-14,2006年。
8)「社会科における教師の職能発達に関する調査的研究(2)-職能発達時期の分析-」,『東北大学教育学研究科研究年報』53(2),pp.197-210,2005年。
9)「社会科における教師の職能発達に関する調査的研究(1)-職能発達要因の分析-」,『東北大学教育学研究科研究年報』53(1),pp.231-253,2004年。
10)「社会科授業リフレクション研究に関する基礎的考察-教師の実践的知識の観点から-」,『東北教育学会研究紀要』7,pp.1-14,2003年。
11)「カリキュラム開発過程における教師の実践的思考に関する事例的考察-公立N小学校の「総合的な学習の時間」の取り組みをもとに-」,『東北大学教育学研究科研究年報』51,pp.141-157,2003年。
12)「連携型中高一貫教育をもとにした小中高連携カリキュラムの構想-山形県小国地域を事例として-」,水原克敏代表『平成12~13年度科学研究費補助金(基盤研究(C)2))研究成果報告書』,pp.95-105,2002年。
13)「絵巻物の物語性に着目した小学校歴史学習の展開-『蒙古襲来絵詞』を用いた実践をもとに-」,『社会科教育研究』83,
pp.10-20,2000年。 (文部科学省科学研究費(奨励研究B))

<著書>
1) 五十嵐誓「社会科教師の職能発達に関する研究-反省的授業研究法の開発』(単著),学事出版,2011年。
2) 日本社会科教育学会編『社会科授業力の開発-小学校編』(共著),明治図書,2008年。
3) 柴田義松編 『よくわかる新教育課程実践マニュアル』(共著), 教育開発研究所,2001年。

受賞

・文部科学省「読書活動優秀実践校」(研究主任)(2010年)

主な地域・社会貢献活動

・仙台市立広瀬中学校学校関係者評価委員(2020~2021年)
・仙台市教育センタ-新任校長研修会講師(2018年)
・仙台市子ども読書推進計画(第2次)検討委員(2010~2011年)
・山形県立酒田東高等学校教員志望者対象講座講師(2008年)

主な学内活動

・総合人間科学系 教育部門主任(2023年~)
・心理・教育学群長(2023年~)
・学校教育学類長(2023年~)
・ボライティアサ-クル Plum顧問(2023年~)
・紀要編集委員(2022年)
・図書館運営委員(2022年)

その他

【出身地】山形県

【趣味】旅行,地域探訪