尚絅学院大学

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とある寒かった日のあたたかいお話

2024/01/23


大学の正門脇にある守衛室に、ふだん見慣れない男性が訪れました。
その男性は、「これを○○という学生さんにお渡しください。」と言いながら、その場を立ち去りました。
紙袋を覗くと、菓子折りとともに一通の手紙が入っていました。

思いやりが繋いだもの

先週、大学のあるゆりが丘地区では、今年一番の積雪に見舞われました。

あたり一面が雪景色となり、歩道は圧雪で踏み固められ、非常に滑りやすい状態でした。
 

その日、学生は帰宅のため、正門わきのバスロータリーから歩いて坂を下りていました。

途中、人とすれ違い、間もなく「ドスン」という鈍い音が聞こえました。振り返ると、先ほどすれ違った人が、降り積もった雪に足を取られ、滑って転倒している姿が目に入りました。

一瞬、そのまま坂を下るか、引き返すか逡巡しましたが、思い直して来た道を逆戻りし、倒れている人に声をかけました。

「大丈夫ですか?」

と尋ねると、年配の男性が立ち上がれずにいました。たまたま通りかかった別の人と協力して、転倒した男性の両腕を抱え、その男性の自宅まで送り届けました。

後日、「手助けいただいいたお礼に」と守衛室に渡されたのが、先週転んでしまった男性の方が持ってきた菓子折りと手紙でした。
男性がお話ししていた「○○さん」は先週男性が転んだ際に手助けをした本学の学生でした。

○○さんに学生生活課の窓口に来ていただき、事情を伝えると、初めは驚いた様子で紙袋を眺めましたが、状況が理解できたようで、これまでの経緯を説明してくれました。

学生は自らの良心に従って行動しただけで、決して見返り求めるようなものではなかったのですが、最近、学生生活課の身辺で起きた「ほっこりする」出来事でしたので、皆さんにお知らせした次第です。

暦の上では大寒に入り、寒い日が続きますが、皆さんは日々体調管理に気を付けて元気にお過ごしください。