進路就職課からのお知らせ

2018年度 海外インターンシップ報告①(オーストラリア)

2018/09/16

8月21日(火)-31日(金)11日間、ケアンズで8名学生がインターンシップ(キャリア科目、全学科履修可)の研修を実施。語学研修、ホームステイも経験しながら職場体験をします。報告①は1週目の高齢者施設と小学校でのボランティア、アフリカ難民の方との交流を紹介します。(引率: 玉田真紀)

ケアンズ到着(2日目 8月22日)

8月21日(火)20:25成田空港を出発。22日(水)早朝5:00にケアンズ空港到着。ホームステイの家族が空港にお迎え。各家で少し休養し、朝食を取ったあと、ケアンズ語学学校(CLC)に8:00集合。眠気とたたかいながら、語学のレベルテストを受け、語学学校がスタート。
22日午後はケアンズの町歩き。ドリー先生と一緒に、英語でクイズをしながら、学校からケアンズ・セントラル駅まで。来週行く各自のインターンシップ先の場所も見て確認。
この日は、仙台からケアンズまで新幹線と飛行機の旅のあと、ホストファミリーと対面し、英語の授業も受け、2時間も町歩き。翌日にむけて活動準備もする!という体力的にも過酷な1日でした。
気温30度前後、日差しの紫外線も強く、ケアンズらしさを一気に感じた初日が終了。

高齢者施設 FARNOHRAでボランティア

高齢者施設 FARNOHRAでボランティア

高齢者施設でボランティア(3日目 8月23日午前)

8:00 語学学校集合。早朝に今日のボランティア活動の最終練習。高齢者の人たちに伝わるように、ゆっくり、はっきり、大きな声でと、ドリー先生に言われたことを思い出しながら。
8:30-10:00 ドリー先生の英語のレッスンを受けたあと、高齢者施設 
FARNOHRAまで大型タクシーで移動。準備してきた活動は2つ。紙風船やこま、剣玉など「日本の昔ながらのおもちゃ」の紹介と、「折り紙」によるボランティアワーク。
介護度の軽中度の高齢者の方々が、広場に40名くらいも、たくさん集まってくれました。最初に、日本のおもちゃと折り紙を皆さんの前で紹介し、その後は全員がテーブルの間に入って、一緒に遊びました。日本の絵柄の折り紙を喜んでくれたり、孫のように思って話しかけてくれたり、紙風船を互いにはずませ合って楽しんだり。終わり頃には、参加した方の一人がハーモニカを演奏され、讃美歌などを合唱してくださいました。12:00までの時間はあっという間でした。
ファノーラの施設内の見学もできました。入所者約250名、調理や美容スタッフも含め約150名、重度と中軽度の入居者が2階立ての建物に居住され、リハビリ用のプールもあります。来週には1名の学生が個別研修でもお世話になる場所。スタッフの方とすっかり親しくなりました。

語学学校に戻り、ホームステイ先が作ってくれたランチを食べて、午後は「難民・移民の方との交流会」英語レッスン(後述)。

高齢者の方と一緒に日本の遊び

高齢者の方と一緒に日本の遊び

小学校でボランティア活動(4日目 8月24日午前)

8:00 語学学校集合、活動の打合せ。8:45 徒歩で10分、小学校 ST JOSEPH’S SCHOOL まで向かいました。
小学校はこの日、ブック・パレードの祖父母の参観日という特別な一日。体育館に招かれ、祖父母と一緒の席でパレードを参観。ブック・パレードとは、自分が好きな本の役柄に扮装して、生徒が体育館の中央をファッションショーのように歩いて見せる全学的イベント。祖父母を大切に思いやりパフォーマンスする日でもあり、カトリックの小学校なので讃美もあり、貴重な見学ができました。

10:00-11:00 4年生クラス(50名程)で2つのボランティアワークを実施しました。カーペットと椅子席の自由な雰囲気の教室で、生徒を2グループに分けて、20分ずつを2回。1つは日本のあやとりを紹介し、全員にほうきを作るのに挑戦してもらいました。もう1つは、アニメのお面作り。ピカチュー、悟空、セーラームーンなど画用紙に色を塗ってお面に。ブック・パレードでわかったのですが、ピカチューに扮装した子どもが多く見られ、このクラスも大人気でした。短時間だったので、お面は仕上げまでできなかった子どももいたこと、あやとりは思った以上に手先を使うことが難しく、英語で説明するのも大変で、そこが課題でした。

でも、子どもたちは皆、教えてほしいと学生たちに次々と寄って来て、良いふれあいができました。

小学校 ST JOSEPH’S SCHOOLでボランティア

小学校 ST JOSEPH’S SCHOOLでボランティア

小学校の授業見学

ボランティア活動終了後、中庭で昼食を取り、その後は、小学校の低学年から高学年まで、音楽や数学、環境、中国語のクラスなど、授業の様子を見学しました。どの授業もスクール形式ではなく、カーペットやソフェなど自由な雰囲気の教室で、1年生から全員がiPad を持ち、授業でそれを有効活用しているのに驚きました。日本人が親の生徒もいて、学生たちに授業内容を説明をしてくれました。多国籍を受け入れるオーストラリアらしさが小学校からも実感できました。日本の小学校との違いに驚くことばかりでした。

語学学校に帰り、午後は語学レッスンの授業。もっと会話ができたらコミュニケーションが取れるのに!という思いがボランティアを経験し、より強くなりました。

小学4年生にアニメお面作りの説明中

小学4年生にアニメお面作りの説明中

難民・移民の方との交流(3日目 8月23日午後)

高齢者施設から帰った日の午後、語学学校でのレッスンは、西アフリカ・ギニア共和国から移民してきたEさんから、これまで辿って来た道のりについてお話を聞きました。ドリー先生の教会の友人です。シエラレオネ内戦(1991〜2002年)に巻き込まれ、ご主人を殺害された時は44歳、子ども2人を連れて、国連難民としてヨーロッパ、カナダ、アジアを転々とし、最後にオーストラリアに受入られたということでした。お話の後、学生たちが質問。

学生質問 「今、平和だと思いますか?」
Eさん答え「全く平和だとは思わない。各地で戦争は止まない。」
学生質問「平和のために何をしたらいいですか?」
Eさん答え「どんな他者も尊敬することです。」
学生質問「今、幸せと感じるのはどんな時ですか?」
Eさん答え「日曜日にアフリカの民族衣裳を着て、教会に行き祈る時です。」
学生質問「オーストラリアの好きなところは?」
Eさん答え「どんな多文化・異文化も受け入れるところです。」


おそらく日本にいたら気がつけない深い大切な言葉に、心動かされた瞬間でした。学生も教員(私もドリーも)も、皆が今日この場にいて話が聞けて本当に良かったと思う瞬間でした。Eさんは学生ひとりずつに頬を寄せてハグしてくれました。素晴らしい出会いでした。                (報告②に続く)

★ 全日程は下記に添付、ご参照下さい。

西アフリカから移民の方と交流(CLCにて)

西アフリカから移民の方と交流(CLCにて)

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