目録規則の変更について ~本の情報の見え方が(中長期的に、徐々に)変わります~
2024/11/01
(1) 当館所蔵資料の書誌(タイトル等の情報の集合体)が準拠する目録規則は、NACSIS-CATコーディングマニュアル(以下「CM」)といいます。このCMの改訂版が2024/10/31に適用を開始され、日本目録規則2018年版を反映(以下「新CM」)したものとなりました。(ただし、過去に受け入れた所蔵資料の書誌には、これに即さないものがあります。)
(2) 2024/10/31以降に当館が作成する場合、または他大学で同日以降に作成された書誌を当館が流用する場合、OPACで提供する書誌は新CM準拠のものです。
(NACSIS-CATは書誌を共有したり、その書誌に各大学図書館の所蔵図書の情報を紐づけて共有する仕組みであり、またその情報をもとに図書の貸借・複写等を依頼できる仕組みNACSIS-ILLを実現するものです。つまりNACSIS-CAT上で書誌を作成することは、他大学図書館にシェアし、一般に公開することを意味します。)
(3) 2024/10/30以前に作成された書誌はそのまま使用します。(新CMの遡及適用は行われないため。)
そのため、新CMにもとづく書誌は今年11月以降、新着図書を中心に当館でも使用されます。
(4) 基本的な方向性として、記述上の略語のルールの変更や、媒体の種類に従った記述を注記に加えるような変更がなされます。これにより、略語を知らなくても読める書誌、となります。
(例として、ラテン語の略語を使っているもの(例: sine locoの意味のs.l.など)を英語の標記に変更する、ページの略語で p. としているものをpagesやページとする、など。)
(5) これまでも、2019年にCMの改訂前は複数巻がある場合の書誌を(タイトルを固有に持たない限りは)一つの書誌に記述していましたが、この改訂後は原則として1冊ごとに一つの書誌を作成する変更がなされており、既にこれに準拠しています。
(6) 当館の図書館システム(LIMEDIO)のうち新CMに未対応な一部機能については、2025年春を目途にバージョンアップによって対応する予定です。(記述を新CMに則って詳細にとるようになった部分での未対応です。従来より提供してきた情報に比べて、利用上の不具合を新たに生じるものではありません。)
将来的には、当館における新CM準拠の書誌の割合が増えていくことにより、例えば一つの作品の原著と翻訳とのあいだが繋がると期待されます。(従来は訳書側に原著タイトルが記録されていることで表現されてきましたが、新CMでは、リンクにより印刷物としての本とその内容である作品とが結ばれます。)